2018年2月24日 (土)

竹林の一人一人をはかる竹

ねじまき句会、兼題「竹」。

夫の実家の前の土地は、20年ほど前までは空地だった。その一帯はむかし竹やぶだったらしく、その空地は「やぶ」と呼ばれていた。やぶの奥には、焼却スペースがあり、今だとすぐに通報されるけれど、燃やせるゴミは何でも焼いていた。
夫のおじいちゃんが亡くなったとき、葬儀の翌朝に、父(おじいちゃんの娘婿)が、おじいちゃんの布団を焼いていた。昨日までおじいちゃんが寝かされていた布団。煙の上がる布団を、しきりに父が棒で突いていた。祖父と父は、ほとんど直接話すこともない静かな関係だったが、確執があったのだろう。
やぶは20年ほど前に、建築会社の資材置き場になった。やぶがなくなって何十年も経つというのに、夏になると今もヤブ蚊に悩まされる。

2018年2月22日 (木)

いっしゅうかん

ねじまき句会、つづきの会へ行き、オリンピックもときどき見ながら、新聞の選も雑誌の選もして、新子を読む会の準備もして、ときどき踊った1週間。

書きたいことはヤマほどあるけど、とりあえず、きのうは車に轢かれるとこだった。私はちゃんと横断歩道の信号が青になるのを確認して歩き出したんですよ。黄色で突っ込んできていたのか、車がキーーッと迫ってきて、聞いたことのないような私の声が「アアァァアアァァーーーーーー」と響いて、バンパーが足のすれすれで止まった。緊急時に人は動けなくなり、情景がスローモーションのように見える現象に名前はあるのだろうか?はっと運転席を見たら、おじさんが両手を合わせて深々と頭下げたので、腰抜かし気味に横断歩道を渡ったけど、怒ってもよかったよね。
私はパンを買いに行った帰りで、通りがかりのマクドの前の「チキンタツタ」のポスターに懐かしくなって買ってしまって、おまけにたこ焼きも買っちゃってて、ここで死んだら、目撃した人も救急隊員も警察も、家族も、どんだけ炭水化物!中2か!と突っ込まずにはおれないだろうから、助かってよかったと思った。
そんなことがあったせいか、今朝方の夢は、熊サイズの大型犬をよしよししたら髪の毛を噛まれて、飼い主さんが「こら、ボビー、ダメよ。離しなさい。ボビー!ボビー!」といくら言っても離してくれなくて、離してもらえないまま目が覚めた。
とりあえず、インフルでもないし生きています。

2018年2月14日 (水)

川柳ジャーナル  131号

狼の絵本のしろい手の ちちはは  渡部加奈子      
              (川柳ジャーナル 昭和49年12月号)

句集を出すということについて、忘れないうちに書いておきたいと思うことがあるのだが、時実新子を読み合う会の準備が佳境。
夕べも、「川柳ジャーナル」を繰っていると、私性、詩性と意味性など、今につづく議論が白熱していて寒さを忘れるほど。ところがジャーナルは、手花火のようにあっと終刊へ…いや、読み返せば手花火だけど、当時中心メンバーの人たちはどれほどの思いだったか。気がつくと手先、足先が冷たくなっていた。

2018年2月12日 (月)

波を吐くラジオは指を突っ込んで

うみの会、雑詠。

合評で「ドーパミンをとばす句がいい」発言。新しい刺激や、はじめての感動で増えると言われるドーパミン。認知症予防に有効なドーパミンですよ!

2018年2月10日 (土)

川柳大文字 第32号

「川柳大文字」は、京都番傘の藤本秋声さんが編集、発行されている個人誌。

京都は結社、柳社が立上がっては、統合、分裂、解散などが繰り返されてきていて、私など何度聞いても覚えられないのだが、その複雑な歴史と、柳人を丹念に取材して、連載されている。たいへん貴重な記録だと思う。
もちろん、今の川柳についても、秋声さんの川柳観が示されていて、毎号興味深く読ませていただいている。

今号は、「大文字」を持つ手に、青筋が立つくらいに力が入った記事があった。以下、引用(青字)する。

岸本水府の「道頓堀の雨に別れて以来なり」は「どうとんぼりの…」と読んでいた。本の題にもなっているのでそれはそれでよいのだが、天童よしみの「道頓堀人情」は「とんぼりにんじょう」であることに気付いて、水府の句も「とんぼりの・・・」と読んでみた。すると、ずいぶん情景が変わってくるので、これは面白いと思った。

忘れもしない、私がはじめて某NPO主催の川柳公募の選をさせていただいたときのこと。公募に合わせて「一日川柳講座」が開かれた。当日、20〜30名くらい来ていただいただろうか。最後列の真ん中に、脚を組み斜めに座る高齢の男性がいた。
まず最初に、古川柳から六大家、現代川柳…など、穴埋め川柳をたのしんでいただいた。六大家で取り上げたのが、水府の「道頓堀の雨に別れて以来なり」。この「雨」のところに入ることばを考えていただいた。橋、駅、川、夜…いろいろあげられて、たった一文字で別れの印象が変わりますね…と話していたそのとき、男性が声をあげた。「ちょっと、さっきこの句は、7・7・5で破調と言いましね。道頓堀はとんぼりと読むんですよ。とんぼりのあめにわかれていらいなりで、5・7・5の定型ですよ」と、斜め向きのまま言われた。こんなことも知らんのか、という感じだった。
すっかり余裕を失った私は、ものすごくハイペースで喋ってしまい、時間をたっぷり余らせ、予定外の実作をしていただいて何とか終えた。
終了後、NPOの代表の女性が私を気遣って、「まず、不勉強で申し訳ありませんと謝罪して、教えていただいてありがとうございますとお礼をおっしゃった、すばらしい対応でしたよ」とフォローしてくださったけれど、かなり落ち込んだ。あの名句を見るたび、斜め座りフラッシュバックにくるしんできた。「とんぶり」や「どんぶり」にまで、ドキドキしてきた。

秋声さんの文章は、こうつづく。

ただ、その時代に、あるいは水府さん自身が「とんぼり」と言ったかどうかは不明なので、これ以上は述べないことにする。

そうだ! ルビがふられているわけでもないので、水府さんがどう読んでほしかったかは分からない。「どうとんぼり…」も間違いではないはず。あ〜、7年ぶりに胸のつかえが取れた〜。

2018年2月 8日 (木)

新思潮 2018-1

 菫より小さき息をして 津軽   小林ひろ子

2005年弘前研修句会の作品。過去の研修句会で一番支持を集めた作品として紹介されている。
ここ連日、外出がおっくうになる冷たさ。つい息をつめて、身体が固くなる。体感と心情を花に託して、うつくしく表現されていると思う。「菫ほどな小さき人に生まれたし」夏目漱石の俳句をつい思い出してしまうけれど、作者にとっては、ここは「菫」だったのだろう。私は、ささやかなしあわせを感じた。

昨秋の、小樽吟行の作品も紹介されている。数ヶ月前の作品が、もうなつかしく感じられた。

  逆光の声に呼ばれている水辺

  蒸気時計へ髪より耳のあらわれる

  ナナカマド冬へ七つの曲がり角

  見届ける落ち葉落ち葉にかさなるを

  なくなったことを見に行く海猫屋

2018年2月 6日 (火)

月の子忌 時実新子を読む

今年も神戸文学館で開催します。
今回、取り上げるのは、1970〜1974年。新子41〜45歳。伝統、革新の川柳結社を離れ、フリー宣言、個人誌「展望」を立ち上げる直前です。さて、どういう心の変化があったのか…。

「いま、こころに響く新子句」も募集中。いまのあなたの心に響く句をお寄せください。1句とコメント(50字以内)を、 senryuso@yahoo.co.jpまで。2月15日締切。掲載冊子と新子フリーペーパーを差し上げます。

「月の子忌 時実新子を読む」
日  時  3月3日(土)14:00〜15:30
場  所  神戸文学館
定  員  50名(申込先着順)
参加費  200円

2018年2月 4日 (日)

大人の遠足 節分めぐり

昨日は、おけいはんで 出町柳へ。

吉田神社からスタート。いきなり「抽選券付厄除福豆」を発見。どど〜〜んと並んだ商品がすごい!TOYOTAヴィッツ、五段桐簞笥、石製犬の置物から、湯豆腐タレ105本なんてのも…。大行列に並んで購入。つづいて、年頃の娘、息子たちへ縁結びの御利益を求め須賀神社へ。烏帽子に水干、顔を白布で隠した謎の人物から、懸想文を授かる。1000円とどんどん引き換えれてゆくので、ときどきお札を数えておられる。なまなましさも、恋愛に通じるのでありましょう。さらには、聖護院へ。本殿の前で、ろうそくを販売(?)されていて、マイク越しに「ろうそく一丁!」と言うと、本殿でろうそくを上げる係の人が、「ろうそく一丁!」と復唱。「ろうそく三丁!」「ろうそく三丁!」このかけあいが延々つづき、居酒屋のような威勢の良さ。赤鬼さんも大人気で、参拝客と肩を組んでツーショット撮影に応じていた。ふるまい甘酒がおいしかった。その先の八つ橋屋さんでは餅つきをされていて、ぜんざいもいただく。
ランチは町家のフレンチレストラン。思いがけないデザートが登場。Img_1102_2
胸もお腹もがいっぱいのまま、昨年末にオープンした小さな映画館「出町座」へ。ここは書店も入っていて、本をみながらぐるりと一周したら、目の前にいるのは……、井浦新!!おばさんが3人いっしょに写真を撮っている。私も撮りたい、言えない、撮りたい、言えない、撮りたい…あ、あ、あああ〜と扉の向こうに消えてしまった。鹿みたいなやさしくてきれいな目をされていた。
それから、友人が探してくれていたこれまた「HIBI」と言う名前のカフェへ。焙煎したての珈琲がおいしくて、とても居心地のいいお店。「hibi」が友人の旧姓だったことも、うれしかった。
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2018年2月 1日 (木)

句集「hibi」

出版社「港の人」より、はじめての句集を出しました。(詳細、こちら

まさか私が句集を…と、自分でも驚いています。きっかけは、一昨年の、葉ね文庫さんでのイベント「葉ねのかべ」で、句集を…との声をいただいたことでした。「港の人」とはふしぎなご縁があって、社名からして今回の句集の内容にぴったりで、お世話になることにいたしました。

栞文は、なかはられいこさん、正岡豊さん(歌人)、小津夜景さん(俳人)にいただきました。
Amazonでも販売されていて、青に「売れてるんやけど〜!」と言ったら、「栞がほしいんや」って。私の句集は、ビックリマンチョコか! ほんとうに栞文は大評判で… 、あの、もしもほんとうに栞だけ欲しい方、本体を捨てるときは、せめて古書店のポストにお願いします。

いま、句集を出してよかったと思っています。なにが良かったのか、これからの方へまたお伝えできればと思います。勧めてくださった方、お世話になった皆さまに感謝申し上げます。

・お取り扱いいただいている書店(取扱い数が少ないと思いますので、事前に問い合わせてお運びください)
葉ね文庫(大阪)、1003(神戸)
蔦屋書店(梅田店)、青山ブックセンター(六本木店)、紀伊国屋書店(新宿本店)
2月4日、東京で開催される「ポトラ」というブックフェアに、「港の人」も出店され、そちらでも販売されます。

2018年1月31日 (水)

ねじまき#4

ねじまき#4が出ました。今日の気分で、1句ずつ抜粋。

  ここ押せばひかる東芝ひかる枇杷     なかはられいこ

  木犀の裏側までは行ってみる     二村典子

  スカートの裾から溶けて水の色     猫田千恵子

  さくらさくら急行で咲く栄ゆき     早川柚香

  和平とはすっぽんぽんの先にある     丸山進

  気遣いの境界線の液状化     三好光明

  人間の皮膚やわらかく糸と針     八上桐子

  待たせてるものに名前をつけておく     米山明日歌

  アイロンで伸ばす王家の左肩     青砥和子

  背景に生命力を持ってくる     安藤なみ

  リビングにお面が落ちてだれもいない     魚澄秋来

  ちんぴらになるまえのみどりむきだし     犬山高木

  知らない鳥の鳴き声に包まれる     妹尾凛

  家庭的紫芋の座り方     中川喜代子

  愛してる証拠に見せる枇杷の種     瀧村小奈生

    「ねじまき#4」ご注文は、 naokobst@k4.dion.ne.jpまで。500円(送料別)

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