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2008年12月

2008年12月31日 (水)

祈りただひとつになった除夜の月

この一年に発した何万のことばのすべてが、たったひとつの祈りになるこの日。

今年も一年、ありがとうございました。

2008年12月30日 (火)

小雀も裸足で冬を踏んでいる

「あの子にはどうしても強く言えない・・・負い目があるから・・・」
いつまでもこだわり続けてはいけないと、ずっと言い聞かせてきた。
でも、私もそれを負わされてきたことには、気づいてないのね・・・。
自分とMちゃんだけが、苦しんできたと思っているんだ。

「いつか歳をとったら、親の気持ちが分かるのよ・・・」
そうだろうね。きっと悔いたり、感謝したりするんだろうね。
あぁでも、親は子の気持ちに、永遠に気づかないかもしれないんだ。

2008年12月29日 (月)

鍋の柄を焦がして母の火が燃える

お気に入りの鍋の柄が焦げている。あぁ・・・。

でも今日は、向田邦子さんが愛聴していたというアルバム、ミリー・ヴァーノンの「イントロデューシング」が届いた。母のお風呂の間、聴く。
確か3曲目は、水羊羹によく合うと書かかれていた。水羊羹がないので、ラ・フランスにしてみた。うん、いい・・・。哀しげに甘い・・・。

2008年12月28日 (日)

耳の穴おまえいちばんさみしがり

もの心ついたときには、一人で寝かされていた。
となりの部屋に、父と母は布団を並べ妹は母のふとんの中。襖のすき間からテレビの音と細い光が漏れていた。
当たり前のように毎夜眠っていたが、笑い声が聞こえる夜は、布団や毛布の端っこの冷んやりするするしたところに頬を当てて眠りを待った。

そのせいもあってか、妹は目覚めてから眠るまでテレビを流し、テレビを見ながら勉強でもなんでもこなす。私は、テレビがついていると集中できず、ほとんどテレビを見ない。

母も一日中テレビ。耳が遠くなったせいで、大音量!手紙一本書けず、いつまで我慢できるだろうか?と思う。私には、おいしいものの次に静寂が必要なのだと知った。

高知の叔父も耳がかなり遠くなったらしい。「なんちゃあ聞こえんなって、こればラクなことはないぞ」と言っていた。好きだなぁ・・・あるがままを受け止めて・・・。

2008年12月26日 (金)

雪の窓ひとりとひとりならび見る

雪降ってるよ。
(・・・ねぇ、家族ってなんだろうね?)
この家はあったかいね。
(・・・私を産んでよかったと思ってる?)
洗濯しようか。
(・・・もうみんな昔のことよね・・・)

2008年12月25日 (木)

ゆらゆらと積み木の家もクリスマス

Merry X'mas!

仕事を抱え込むクセ、大事なことをあいまいにすすめるクセ・・・。
自分の首を絞めるうえに、周囲にもひずみを生じさせる私の悪癖。
来年こそは!な~んて誓って、明日からじゃないのか!と自分で突っ込む。
ほんとうに変わらなければ、と思う。

プレゼントにリボンをかけて、チョキンと指も切った。
左手のお母さん指・・・。
「・・・あの子は昔からそういうとこあるでしょう」と、母。
「さぁ、今のMちゃんを私はよく知らないから・・・。私、この数年ですごく変わったんよ・・・。人は変わると思うから・・・」
そう、もうあなたの作品ではないのよ。私もMちゃんも・・・。
こうして日々わたしは変わりたいと願っているし・・・。

2008年12月24日 (水)

届かない光あふれるクリスマス

ふた月ほど姿を見せなかった雀のぽんちゃんが、朝のベランダにやってきた。パンをおすそ分け。ぽんちゃんのサンタさんになれた。
冬になって食べるものがなくなったのかな?秋は、パンよりおいしいものがいっぱいあったのだろうね。

母は友人を訪ねたまま帰宅せず。泊まるかもしれないとは言っていたけど・・・。
結局ひとりクリスマスになり、なんだかもう面倒になってモスチキンを買いに行く。

帰宅したら思いがけない方から、CDのプレゼントが届いていた。
「The Chieftains」を聴く・・・おおらかな懐かしいアイリッシュ音楽。からだも頭もこころも凝りがほぐれていく・・・。うれしいサプライズ!

友人から、Merry X'masメール。「ひとりクリスマスだ」と返したら、こんな時のために川柳はあるのだ。傑作をひねり出せ!と返ってきた。

娘は今ごろ大はしゃぎだろうなぁ・・・。ホストファミリーに届けたプレゼントは、喜んでもらえただろうか?あちらでは、プレゼントにレシートが入っていて、気に入らなければお店で交換してもらうのだそうだ。「気に入ってもらえるかどうか心配しなくていいけど、なんだかなぁ・・・」と言っていた。

届いたり、届かなかったり、どこか届いてない感じがしたり・・・。静かなクリスマスもいい・・・。

2008年12月23日 (火)

枇杷の花いろいろあると母わらう

夫婦には夫婦にしか、家族には家族にしかわからないことがあると思う。
一方の言い分だけを鵜呑みにはできないので、肯定も否定もせずにひたすら聴く。
きっと物足りないのだろう・・・。
あんなにさみしい母の笑顔は見たことがなかった・・・。

真冬に咲く枇杷の花。
おおらかで力強い枇杷の、意外な一面をみたような花。

2008年12月20日 (土)

小荷物のようわたくし宛に母届く

わたしも母で、そんな日がきたらつらいだろうなと思う。
だからさらりと迎えてあげなければ・・・とも思う。

けれど、母の詮索癖は直ってはいないだろう。
このブログも、あれもこれも隠さなくてはいけない・・・。

2008年12月19日 (金)

極月の息を殺している電話

明日来る予定の客人から連絡が無い。
時間を確認したくて、夜に朝に何度電話しても留守電に即切り替わる。
やっとつながったら、受験生のために電話を鳴らさないようにしているのだとか。(そんな家があるんだ!)
留守電の応答メッセージが流れるたび、こちらは電話代がかかっているというのに・・・。

おまけに、日程を一日ずらすと言う。
この師走に、予定をやりくりして空けたのに・・・。
久しぶりにカチンときて、夕飯のあとでクリームチーズパイを食べてしまった!(買ってるし・・・)

2008年12月18日 (木)

血の道も曲がる分かれるまた巡る

その人の、腕に浮いた血管をなぞった
カーブの多い、山里の道のようだった。
手首の手前で二つに分かれている。
どっちに進もうか?少し迷って、中指へ向かう道を選んだ。
その方が、長くつづいているようだったから・・・。
中指のつけ根で、道を見失う。
道はつづいているけれど、私には行き止まりだった。

2008年12月17日 (水)

だからもう言わないでおく冬硝子

北風をじっと受け止め、やわらかな陽の光だけを通す。
あたたかな陽だまりに、いつか誰か気づいてくれるかな。

2008年12月16日 (火)

泥酔の鳥も切符を買っている

100円入れました。あれ、入ってない・・・入れました。50円入れました!あれ・・・ぶつぶつ言いながら切符を買っていた黒い鳥。
電車が閉まる間際に走り込んで、倒れてしばらく起き上がらなかったねずみ色の鳥。大丈夫かなぁ・・・。たいてい家に帰りつくようだけど・・・。

2008年12月14日 (日)

いもうとの声をひろげる冬座敷

甘ったるくて重くてつ~んとくるバニラエッセンスのような声は、
今回、まだ何も語ってはいない。
けれどだいたい予想がつくのが、姉妹なのかもしれない。
互いに予想がついて、このまま何も言わないかもしれない。

この遠さと近さ・・・川面に揺らぐ月のごと・・・。


2008年12月13日 (土)

あたらしい影の生まれている桜

横断歩道のところに、携帯電話のCMに出ているような真っ白の犬がつながれていた。
ふっと通り過ぎて、なんかヘンだぞ?と振り向くと・・・なんと、その犬眉毛がある。書かれている。
道行く人が、みんな振り向いて犬を見る。犬はお座りをして、一点を見つめている。
一体どんな人が飼っているのだろう?、横断歩道をはさんで私も飼い主を待った。
すっくと犬が立ち上がり、植木等のような顔になった。
ショッキングピンクのセーターに、ピンクのマフラーのおばあさんが、リードを解いた。犬とおなじ形の眉だった。

最初に眉毛犬をみたときは、すこしかなしい気持ちになったが、きっとしあわせなのだろう・・・。

2008年12月12日 (金)

わたくしの海にゆっくり沈みなさい

「仕事人生で最大の失敗をしました」とメールを受ける。
あ~、私も数々あったわよ。でも大丈夫、死人は出てないでしょう。
鏡をみて「まだ、サイアクじゃないわ」と言ってみて。
あるのよ、みんなあるから・・・。深呼吸して、落ち着いてね。

近ごろ、わが子のみならず母的存在になっていることがある・・・。
この私が・・・。トシを重ねるというのは、それだけですごいことだと思う。支えて、支えられることも実感。ありがとう・・・。

2008年12月11日 (木)

カラカラとカタカナになり墜ちてゆく

カタカナで名前を書くと、笑っているみたいで、
縦書きにすると、上の2文字が落ちてきそう。

「ハタン」「ホウカイ」「シ」・・・
深刻な言葉もカタカナで書いて見ると、
なんだかたいしたことに思えなくなる。

どうにもならなくて、笑うしかないときの人は
カタカナになっている。

2008年12月 9日 (火)

ねむろうねいちばんつめたいとこ重ね

夜になると眠くて眠くて・・・まるで蛇のこどものようです。
・・・というわけで、おやすみなさい。

2008年12月 5日 (金)

決心をしたはずだった角砂糖

かっちりとこころを決めていたのに、
熱い涙にこんなに簡単に崩れるなんて・・・。

2008年12月 3日 (水)

木守柿落ちて柿の木ねむりつく

今年は、柿がなり年らしい。柿がひときわ明るい。
柿の木に、最後に残ったひとつの実を「木守柿」と呼ぶのだそうだ。
最後の灯がぽとんと消えたら、さあ柿の木もおやすみなさい・・・。

寒くなると眠るのに憧れる。眠って春を待ちたい。
どうして人は、こんなに活動することを選んで進化してきたのだろう?

2008年12月 1日 (月)

極月の鏡のむこう透けている

ようく見ましょうと、鏡を磨いた。
鏡に映ったレースのカーテンの向こうに、黒い影がある。
大きな蛾だった。レースに足が引っかかったまま息絶えていた。
私の向こうにも影がある。・・・たしかめようと思う。

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