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2010年3月24日 (水)

くちびると闇のあいだがいいんだよ

また駅に早く着きすぎて、朝Macコーヒーをする。
左の方から、渋い声が聞こえてきた。出張のサラリーマンらしい二人連れだ。
「本社は**っていうし、支社は制約つけてくるし、どうなんですか・・・」「うん、それは、僕から話をするよ」。私の耳をとらえたのは、上司らしき男性の方の声だった。落ち着いた、弾力のある声だ。
若い男性が、「じゃぁ、先に行きますので、ゆっくりしててください」と、上着をはおって出た。
上司は携帯を取り出して、電話をはじめた。
「あ、俺だ。**は?そうか、よかったな・・・あぁ、あぁ・・・分かった」。どうやら自宅らしい。声はすこしゆるんで、普段着ぽくなった。
続けて、電話をかける。
「おはよう。うん・・・Macだよ。・・・また連絡するよ。うん、じゃぁね」。どうやら彼女(?)らしい。声は甘みを帯びて、粘りがあった。
演じ分けるような声は、きっと無意識なのだろう。どれもほんとうの彼なのだろう。
席を立つとき、思わず顔を見てしまった。彼は、放心したように、宙を見つめていた。いったい何を、誰を思っていたのだろう?

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