« 悪人 | トップページ | 刈田へとストンと秋は落ちてくる »

2010年9月27日 (月)

ハチ

息子が瀕死の仔猫を拾ってきたのは、この春のこと。
エサをやるとまたたく間に元気になり、今では誰よりも前からこの家にいたかのような顔をしている。
息子は、「アズサ」と名付けた。娘をいじめた子の名前といっしょだったので、私はその名を呼びたくなかった。
娘が小学生のときに拾ってきた猫は「ロク」。次に拾ってきたのは、「ロク」よりひと回り大きかったので「ナナ」。順序からいくと「ハチ」の番だし、私は「ハチ」と呼ぶことにした。ちなみに、おじいちゃんは「にゃんこちゃん」。おばあちゃんは「みぃこ」と呼んでいる。猫は、犬のように呼ばれることによろこびを感じるでもなく、名前などどうでもいい様子で、どの名も聞き流している。
お勝手の裏に、ビール専用の古い冷蔵庫があり、その上がハチのお気に入りの場所だ。ビールを取りに行くと、寝そべったままのハチと目が合う。私は、一応「ハチ」と声をかける。ハチの青みががった目に、内心がざわつく。ハチをすこし苦手に思っていることを、見透かされている気がして・・・。
ハチは猫の中でも、特に人間になつかない。撫でられるのも嫌い、いつも一定の距離を置いた場に身を置く。エサをやっても、うれしいそぶりも見せず、おいしそうにも食べない。誰に媚びるでもなく、淡々と、自由気ままに過ごしている。
そんなエラソーなハチを、かわいいとは思えないが、ハチの気高さは嫌いではない。ハチを見ていると、♪にんげんなんてララララララ~・・・と、つい唄いたくなる。

« 悪人 | トップページ | 刈田へとストンと秋は落ちてくる »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 悪人 | トップページ | 刈田へとストンと秋は落ちてくる »

無料ブログはココログ