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2011年1月

2011年1月31日 (月)

今宵知る闇はこうして音を抱く

前のプリンター「キヨシ」(愛称)は、ロマンスグレイでどっしりと静かに仕事をしてくれた。今度のピカピカ若造「ルイ」は、『電源切らずにコンセント抜くなよ』とか瑣末なことをいろいろ言ってくる。今日は、はがきの文面をA4の紙に印刷しようとしたら、『はがきだろ、はがき』と頑として印刷してくれない。つべこべ言わんと、印刷しろ!と言ってもしない。あ~、キヨシ・・・棄てるんじゃなかった、後悔しているよ・・・。

2011年1月30日 (日)

マネキンの春を迷ったままの指

あの日の指のままに、またもうすぐ春を迎えるよ。
それにしても、つめたい指だね。

2011年1月29日 (土)

天と地をつなぐパイプはUの字に

歯科検診へ。歯磨き指導で手鏡を持たされ、口を見るように言われる。口だけを切り取って見ていると、それだけが生き物のようで不気味。
口を開いた状態で話すと、ほぼハ行になる。「ははひまひた・・・へんへー」(分かりました・・・先生)

2011年1月28日 (金)

月を呼び出す神戸大丸屋上に

いま揺れましたよね?酔っているんじゃないですよね?
もう少し揺れていたら、私からどの名が飛び出しただろう?

2011年1月27日 (木)

ファックスカタカタ ヌレデバのヒタヒタ

私のあずかり知らないところでその文字たちは送られ、
着実に近づいてきてふいに現われる。

兼題「ひたひた」・・・ひたひたにひたひたになって、びたびたになった。

2011年1月26日 (水)

おもむろに獣の臭い立ち上がる

ずっと前に井上陽水が、言葉の音の響きについて、たとえば「曽根崎心中(sonezakisinjyu)」のようにサ行音にZやJがはさまるとうつくしいと言っていたことを思い出した。
時実新子(tokizanesinko)もだ!

2011年1月25日 (火)

穴からのぞくと白すぎる椿

今日は道も迷わず、忘れ物もせずつつがなく過ぎる。
けれど、今日が締め切りの句がまだできていない。
あと30分・・・。

2011年1月24日 (月)

火と水と風吹いてから顔になる

徳島のお土産を持って仕事へ。
途中で特急電車に乗り換える。座ってほっとしたところで、お土産と制服を入れた紙袋を普通電車に忘れてきたことに気づく。あわてて次の駅で降りて普通電車を待つ。ありますように・・・と祈りながら乗ると、あった!周囲の乗客に怪しまれないよう、「あ~、あった!あった!」と小躍りする感じで袋を拾い上げた。前のおじさんは、私のことをずっと不審そうに見ていた。

2011年1月23日 (日)

とけあえぬまま寄りそって冬の水

徳島県立文学書道館「時実新子展」へ。
地図で見たら分かりやすそうな場所だったが・・・。さまようこと30分、尋ねようにも人気のないところ。ようやく川べりで腰を下ろしていたおじさんに尋ねると、駅の北と南を間違えていたことが判明。ここから30分はかかるよと言われ歩き出す。30分ばかり歩いたところでどうも行き当たらないので、今度はバイク屋さんに尋ねる。「ぜんぜん違うで!」と呆れられる。そしてそれから、3人に道を尋ねトータルで1時間半も歩いて、やっとたどり着く。
・・・まだ新子先生の声が、耳に残っている。

2011年1月22日 (土)

あいまいに舞茸わらうみぞれ汁

Mさんが不思議なパンツをはいていた。サイドの上から下までジッパーがついている。
「このジッパーはなんのためについているんですか?」と聞くと、「ギブスしたとき便利でしょ」と言った。Mさんは、格闘技もしないし、ラグビーもスキーもしない。感心したらいいのか、笑ったらいいのかわからず固まってしまった。

2011年1月21日 (金)

この雪もはがきも痛いほどうれしい

近ごろ週に5日は、タジン鍋の蒸し野菜を食べる。
具材のベスト3は、1れんこん、2スナップえんどう、3かぶ。キャベツ、水菜、にんじん、玉ねぎ、じゃがいも、きのこ、プチトマト・・・なんでもいける。
ポン酢、からし醤油、ゆず味噌、ごまダレ・・・調味料も2~3種用意すればあきない。気に入っているのは、塩ごま油。塩は淡路島の藻塩、ごま油は京都山田製油のもの。

2011年1月20日 (木)

水を 夜を薄める水をください

夜が濃すぎて、朝まで残っているのです。

2011年1月19日 (水)

しずかに強く閉じる二枚のまぶた

痩せた黒猫が、冷たい線路に沿って歩いていた。
凍てた空の満月は、憎んでもいいのよと言っていた。

2011年1月18日 (火)

こういうときって 泣いたりとかするの

携帯電話に起こされる。
半ねむりのままに、ほんとうのことばかり言ってしまう。

2011年1月17日 (月)

震災忌しばらく灰の中にいる

まだまださみしくて、むなしくて、あたたかい…。

2011年1月16日 (日)

この匂いあなたの匂い そうか雪

粉雪は、人をよけて誰かをさがすように舞っていました。
逢えますように、逢いたいその人に。

2011年1月15日 (土)

こうしてるうちにも凍りはじめてる

ひゅう、ひゅうと風の振り回す見えない刃物に切られながら帰宅。
あったかいお茶を飲んで一息ついたところで、
公園のホームレスさんを思い出す。
うすむらさきのスイトピーが今夜満開。
なんだか落ち着かない、夜。

2011年1月14日 (金)

まばたきの激しく刻む葱しょうが

まつげエクステだとか。
片目に50本もまつげを糊で貼っつけて植毛したうえに、
2週間とれないマスカラも塗ったそうです。
気に入ったのはいいですが、まばたきが激しすぎます。

2011年1月13日 (木)

千年を欠片さがしている欠片

散歩会。短歌の本を読みながら奈良の興福寺へ。
吟行がはじまり句を詠もうとすると、あららら・・・7・7ばかり出てきて5・7・5にならない。
なんとまあ切り替えの悪い脳だこと。

2011年1月12日 (水)

やわらかく沈むとなりに一人きて

職場の新年会のじゃんけん大会。
1等賞品は大吟醸「福寿」。
こういう勝負にやたら強い。獲得!!
日ごろはじゃんけん弱いのに・・・。みごとじゃ。

2011年1月11日 (火)

飛び立たん見知らぬ鳥がわたしへと

急ぎでほしい本があり、amazonで注文する。
夜の11時だというのに、お急ぎ便指定で明日届けてくれる。
サンタクロースのような人が、大きな書庫から本を探して空を駆けてくるのを想像して妙にわくわくしてしまう。

2011年1月10日 (月)

振袖のしゃらんと朝をうるませて

私の成人式のときのかんざしをつけた娘。
親友はお腹にあたらしい命を宿して振袖姿。
おめでとう、おめでとう。

2011年1月 9日 (日)

月へとつづく二十歳のうなじ

新成人の写真を撮りに行く。
緊張を解くためか、まず手を見せて・・・とカメラマンさんによる手相診断からはじまる。
「よう働く手やねぇ!」(よう寝るの間違いでは?)
「お嬢と結婚する人は最高や。パートナーを成長されるアゲマンの手してる」(人使い荒いからね)
「今、憧れてる人がいるね」(おっと~!)
オーダー通りの髪型にならなかったと、やや不機嫌なにっこりで撮影終了。

2011年1月 8日 (土)

西病棟1326春の滝

ベットの上の人は終始笑っていた。
泣いたのは私で、元気までいただいた。

モノレールも大きく曲がるときは傾いた。
直立では倒れてしまう・・・。

2011年1月 7日 (金)

セリナヅナゴギョウハコベラハハノヒザ

七草がゆを炊く。
お母さんの膝って、こんななのかな?

年末年始はバタバタで、今年の川柳のこと、ブログのこと、考えがまとまらないままスタートしてしまった。
去年は、あちこちへお邪魔して、いろいろな川柳、多様な川柳に対する考え方と出会うことができた。
今年は、じっくり詠む、読む年にしたいと思う。
ブログには他所に出した句は出さず、一日一句綴りたい。(と思う)

2011年1月 6日 (木)

すり抜ける狭まってゆく母の喉

おかあさん、私はそんなにダメですか?
おかあさん、つかれました。

2011年1月 5日 (水)

悪辣に崩るるもよし冬薔薇

覚悟してのことですね。

2011年1月 4日 (火)

初夢を思い出せない栗金団

初夢は、ぶつ切りにした蛸がザルから四方八方に逃げる夢。こっちの足を捕まえているうちに、あっちがにゅらにゅら、そっちもにゅらにゅら・・・。夢占い「蛸」は、母親から逃れられない気持ち。・・・これはまた読みの難しい夢。

お節の残りものをばら寿司にして、いよいよお正月も終わりだなぁと実感。年末から母を連れて、夫の実家へ行き来する毎日・・・マイペースな人々に合わせ、それなりに気遣いして疲れてきた。
食卓の椅子で、なんで私はここにいるんだろう・・・とふいに思った。

2011年1月 3日 (月)

しばらくはまっすぐ壁の見えるまで

大丈夫、壁はすぐそこだから、
まっすぐはまっすぐに、進もう。

2011年1月 2日 (日)

生きすれてそしてさくらになる桜

駅までの道の途中に、親しい桜の木がある。どちらからともなく挨拶を交わすようになって、二年ほどになるだろうか?葉桜から紅葉、そしてすっぴんのような裸木と、日常のおつきあいになってきた。
今朝も、木枯らしに身を縮める桜と「冷えましたね~」と言い合った。すこし前の大風に折られた枝の傷に冷たい風が沁みて痛そうだったが、桜は静かにすっくと佇っていた。
桜の花咲く日は、ほんの一週間からせいぜい半月。あとは平穏で退屈な日々を、暑さ寒さ雨風に耐えながら、ときに傷つきながらやり過ごす。私の一年と似たようなものだと思う。
樹齢を重ねれば重ねるほど、さくらさくら…とうつくしくはかなく咲き散れる桜。生を重ねる、それだけでいいのだと桜は教えてくれる。踏み出した足が、すこし軽くなっている。
        (川柳洋子の部屋「ゲストの椅子」転載)

2011年1月 1日 (土)

あたらしい障子ぼんやりあらたまる

新年おめでとうございます。

あたらしい障子、鏡餅、しめ縄の紙垂・・・あたらしい年の白が清清しいです。
今年もことばにならない思いを大事にしながら、ことばと出会いたいです。

今年もよろしくお願いします。

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