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2011年2月

2011年2月28日 (月)

鉄壁の会釈 仮のパスワード

きました、きました。花粉症です。
それにしても、マスクの日進月歩に驚く。超立体型から、化粧の落ちにくい、眼鏡の曇らない、小顔用・・・、まだまだ付加価値つけられそうでおもしろい。
次は、絶対に“匂い”だと思う。超立体の不織布の匂いはかなりキツかった。マスクの臭いに息の臭いも混ざるし・・・。森林の香りとか、ゆずの香、古い銀行の香り(私だけ?)なんかあると、きっと気分も爽快になる。

2011年2月27日 (日)

放物線描いて届くとおい春

1991年2月27日・・・20年前の今日、娘を出産した。
古い小さな産院だった。その日の朝検診に行くと、即入院と言われる。「3月1日に生みたいので明後日じゃダメでしょうか?」と希望を伝えてみたが、「それは無理です、今日中に生まれますよ」と呆れられた。
暗示にかかりやすいせいか、病室のベッドに横になるころには、お腹が痛くなってきていた。「我慢できなくなったら呼んでくださいね」、菊子という名の頼もしそうな助産師さんは、やさしく言い残して部屋を出た。
私は、痛みが大きいほど我慢する体質である。陣痛も、この痛みをどう表現するか、「腰骨が砕ける」「内臓を全部引っ張られる」・・・など考えながら耐えていた。
小一時間たったところで菊子さんがやってきて、「こんなになるまで我慢しなくていいんですよ!」と慌てふためいて分娩室へ。
分娩台にあがると、「いま何か心配なことはありませんか?」と尋ねてくれた。極度の緊張からか「湾岸戦争はどうなりましたか?」と訊いた。一瞬の間をおいて「イラク軍の兵士がどんどん投降していっていってる。もう終わるから、大丈夫やから安心して産みなさい」と、私の手をぎゅっと握ってくれた。
部屋は蒸すように暑かった。菊子さんが、少し窓を開けてあげましょうねと言ってすかしてくれた。風が私のからだの上を通り抜けた。春だ!春の風だ。・・・なんてステキな日に生まれるんでしょうと、うれしくなった。
「おひめさまですよ~!」菊子さんの声に産声がつづいた。生まれたての娘は、ちいさなくしゃみをひとつした。

2011年2月26日 (土)

膝ついてつい手をついて嘘ついて

ことばに力のある人に弱い。
昨日も職場で荷物の配送伝票を書いていたら、Mさんが「豊岡は兵庫県じゃないでしょ」と力強く言う。
・・・えっ?豊岡は、兵庫県でよく最高気温、最低気温を記録するところだし、小学校の社会科の時間に、灘の酒、三木のそろばん、豊岡のかばんと兵庫県の産業を習ったし(かなり前だということがバレるな)・・・と思うのだが、あまりに自信満々な物腰に不安になる。私の知らないうちに県境が変わったのか?
そうでしたか・・・と、郵便番号簿で確かめる。やっぱ兵庫県だよ~!しかし、ここはあくまでも謙虚に「兵庫県でした」とちいさく言う。
「ん」と、自信満々にうなずくMさん。・・・後から自分がちょっと情けなくなるのも、いやなんだな・・・。

2011年2月25日 (金)

恋猫の肩が獣になっている

猫は人に懐いても、愛しはしない。
猫は、猫を愛する。
犬は、人を愛する。
人は、猫も犬も人も愛する。

2011年2月24日 (木)

ストローに泡泡 カレン・カーペンター

海月句会で、人名を折りこむ川柳という宿題を出してみた。
難しすぎ~!と、たいそう不評だった。同感。その手の句は、たまたまできる句で、詠もうとしてできる句ではないと思った。でも結構おもしろかった。
  雑踏に放り込まれた山頭火  蓉
  足もとに松田聖子が寝ころんだ さらん
  塗りつぶすちあきなおみの黒色に 桐子
  

2011年2月23日 (水)

うっかりとめざしの寒い目を覗く

あ~びっくりした。凍りそうだった。

2011年2月22日 (火)

レーザーで今なら取れる月の痣

大人の遠足メンバーで、春の遠足の日程調整。
調整の段階から、「例の事業仕分けのおかげで3月末で失職します。転職活動にアドバイスを」「次女が二重まぶたに整形したいと言い出しました。意見を聞かせてください」「義父が入院して大変でした」と、会う前から話題山盛り・・・女の人生相談大会を何処で開催するか・・・。

2011年2月21日 (月)

見なくてもわかる封筒ヒヤシンス

20日までにとお願いしていた原稿が届かない。
いつも締め切りを守ってくださる人なので、いや~な予感がして依頼メールを確認。やってしまった~!3月20日と書いている。入稿は25日。むちゃぶりを承知で、大あわてで事情をメール。気が動転して、メールの件名に「**です」と相手の名前を書いていた!
最近、どんどん自分が信じられなくなってくる。

2011年2月20日 (日)

その口を通すとすべて縺れだす

鯛焼きをいただく。
しっぽがピンと跳ねたような、イキのいい鯛焼き。でも、あんこたっぷりで、とても泳げそうにない。
何気なく食べていて、ふと見たら目の周りだけが残っていてギョッ!とした。

2011年2月19日 (土)

水門の漏らしつづけている自問

私は生まれてきてよかったのですか?
開いていいですか? 
閉じていいですか?

2011年2月18日 (金)

今日すこしわからなくなるつまようじ

電車で隣りの席に座ったおじさんが、本をとりだした。
しゅっとひらいたページに挟まれていたのは、つまようじだった。おじさんは、つまようじを口にくわえて、本を読み始めた。もし、前にテーブルがあって、皿にのった漬物があれば、そのつまようじで突き刺して食べながら、一杯飲んでもおかしくない感じだった。
つまようじには、まだまだ可能性があるぞ!と、うれしくなった朝であった。

2011年2月17日 (木)

春の雨 つめたさよりもその暗さ

わずかでも春の陽を感じていたからでしょうか?
雨模様の暗いこと。

2011年2月16日 (水)

トウキョウを流れ過呼吸になる風

パン屋さんで、異常にパンを買うおばさんに出くわす。
「ドーナツ10個、クロワッサン10個」「以上でよろしいですか?」「まだまだよ、まだまだ!ポテトフランス2本、ミルクフランス2本、カレーパン3個、もちもちきなこ5個・・・デニッシュ2山、上食1つ・・・」おばさんはどんどん勢いづく感じで、もちろん誰も止められない。
大きな紙袋いっぱいのパンを受け取るときの、勝ち誇ったような不敵な笑みはなんだろう?

2011年2月15日 (火)

陽は昇る水平線に手をかけて

職場の女性が、近ごろきれいになったなぁと思っていたら、どうやら彼ができたらしい。
内面からふきこぼれるような輝きで、彼女がいるだけで場が明るくなる。
猫は恋をしてもこんなに美しくはなるまいぞ・・・。

2011年2月14日 (月)

雪こんこ こゑくちびるを離れない

屋根も、道も、白につつまれて、
やさしい線になっている。
・・・白くわらって、白くねむろう。

2011年2月13日 (日)

だいこんの今日は鈍器となる白さ

気がかりのある一日。
過食に走らないよう、本屋へ。
さ、読みなさい。浸りなさい。

2011年2月12日 (土)

少年の耳にささやく春の雪

少年の耳をもっている人には聞こえる。
それは微かに、たしかに、
明け方の夢のようにからだに沁みる。

2011年2月11日 (金)

ほんとうに降ったよ 折れたマヨネーズ

自分を敵に回しちゃいけないよ。
ここからでいいから。
これまではいいから。
大丈夫、行っておいで。

2011年2月10日 (木)

よく旗の似合う人でしょ笑うでしょ

確定申告へ。去年は、締め切り間際に行ってかなり混雑していたので、今年は早めに出かけてみた。
平日の2時に着いて、140人待ち!椅子は足りず、床に座り込んでいる人も。高齢の方が多いので、ぼんやりしたり居眠りしながら待っている。こういうとき、つくづく川柳をやっててよかったと思う。誰にも迷惑をかけず、実にこっそり楽しめる。ふぉっふぉっふぉっ。
しかし、一体いつ空いているのだろう?確定申告は。

2011年2月 9日 (水)

だいこんのすとっと水をくりぬいて

チャペルの十字架は空を、だいこんは水を、わたしは闇をくりぬいて・・・ある。

2011年2月 8日 (火)

皮脱いで生まれ変わっているみかん

実家の両親も高齢になり、モノが行方不明になるなんてことは茶飯事だが、今日は冷蔵庫の野菜室に、みかんの皮が入っていた。次第にホラーぽくなってくる。まさか、みかんが脱皮?!

2011年2月 7日 (月)

いつもよりよく噛んでいる月あかり

「いつか戻れる場所があるっていいことよね」
メールの最後の一行にうるうる・・・。

長い旅をする鳥も、魚も・・・しあわせなんだ。

2011年2月 6日 (日)

たんたんと日日を吸い込む畳の目

うちには畳の部屋がない。実家に行ったとき、座敷に寝転んでみた。
なつかしい匂い・・・。爪切りで飛ばした爪や、外れたボタン、すごろくのさいころ・・・みんな畳の下にありそう。あの日の泣き声も、おばあちゃんの巾着袋も・・・私も危うく吸い込まれそうだった。

2011年2月 5日 (土)

どこまでが表面かしらゆでたまご

法事の案内の曜日を間違えていた。
一応、原稿を見てもらったのに、スルーしてしまった。
今度は、「梅のつぼみもようやくふくらんで・・・」と書く。
まさか、寒波とか戻ってきませんように・・・。

2011年2月 4日 (金)

立ち上がる春は力を抜いたまま

立春らしく、朝は遠くの山々がぼんやりと霞んでいた。
3日前に出した法事の案内には「余寒なお去りがたき折から・・・」なんて書いたのに、急に春めくんだもの・・・。

2011年2月 3日 (木)

輪郭を拾っていくと水になる

マンガ以外で、はじめて娘から本を借りた。

わからないということを目的にしたい。
わかったような気になるのだけれど、
結局よくわからないという、
ぼあっとした感じがこの本で出ればいい。
(「デザインの輪郭」 深澤直人 TOTO出版)

たぶん、好きそう。

2011年2月 2日 (水)

めくれはじめている冬の端っこ

今日の京都は、そこここに春が見え隠れしていた。
水鳥はうれしそうに何度も水をくぐり、
行き交う人の表情も少し緩んでいた。

2011年2月 1日 (火)

再会の窓という窓朝になる

昨日は、私の社会人デビューの職場のメンバーとの飲み会。たった6年で辞めてしまったのにいつも声をかけていただき、かれこれ30年のつきあいになる。
皆、続々と定年を迎え、孫や持病の話題が増えるなか、夕べは電撃発表があった。4年前におつれあいを亡くしたTさんが再婚したという。お相手がなんと29歳、年齢差32歳!フィリピンに幼い子を残して、日本に働きに来た方だ。親、子、親戚の猛反対を押し切り、法的な手続きはじめあらゆる困難を乗り越えての入籍!
いつも寡黙なTさんが、人を好きになる気持ちはいくつになっても同じやと、静かに熱く語ったのには涙が出そうだった。おめでとう、おめでとう!おしあわせに!

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