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2011年3月

2011年3月31日 (木)

二〇一一年三月が乾かない

被災地との温度差は承知のうえで、川柳を詠みつづけている。
被災地に心を寄せながら・・・。

2011年3月30日 (水)

候補者の手袋 正露丸糖衣

句会場には大勢の人。選挙がらみの集会が2つもひらかれていた。
自宅ポストには、連日リーフレットやチラシが投げ込まれているけれど、どれも心に響かない。

「詩のことば」というテーマの、ねじめ正一さんと坪内稔典さんのお話を聴く。
ねじめさんのお父さんは俳人で、昭和30年代に乾物屋を営みながら、日々の生活に根ざした、『市喧騒ちくわの中に蠅潜み』(表記は定かでなし)のような句をを詠んでおられたが、40年代に入り、周辺では言葉で世界を創っていく俳句の流れが起こり、それを批判しながら俳句を辞めてしまわれたそうだ。
川柳では、昨今「思い」か「言葉」かということがよく聞かれるが、俳句では半世紀も前に議論されていたということだろうか?

「男は気性、女は冷え性」 ねじめさんの格言(?)
冷え性の女性には、おでこの前あたりに冷え性雲が見えるのだとか。
冷え性の女性は情緒に流されまいとする気持ちが強く、常に自分と闘っている・・・らしい。
私、冷え性なんですけど・・・。常に食欲と闘っています。

2011年3月29日 (火)

帰りつく傘もこころもなくしながら

今年は、近所の木蓮の蕾が長い。
去年、ほころびかけた頃に、雪や霰が降って蕾のまま枯れたので、今年は慎重になっているのだろうか?それとも、木蓮も知っているのだろうか?
白い蕾が、いくつものろうそくのように立っていて、祈っているようだ。

2011年3月28日 (月)

目を閉じぬ魚棲む海というところ

あの阪神淡路大震災のときより、先が見えない・・・。
けれど、こんなときだからこそ、人はよく見えてくる。

街頭募金に立つ子に「制服で立たないと意味がない」と言った人。仕事そっちのけで、わが子の紙おむつと水の買占めに奔走する人。
・・・大切にしているものが、くっきりと見える。

2011年3月27日 (日)

鳥を売る店をしきりに覗く鳩

友人の娘さん(春から大学生)が、二重まぶたへのプチ整形をしたがっている。周囲には、プチ整形で蛍光灯から1万ボルトくらいに明るくなった子がいるらしく、ご両親ももっと早くしてあげればよかったと言っているとか。私たちの年代は、どうも抵抗があるよね・・・とい言い合った。
そのあと一人が、レーシック手術で眼鏡とおさらばして視界が開けてほんとうによかったと語るや、眉毛の刺青(なんとかアートというらしい)や、腋すね毛脱毛体験談と次々出てくる。しかもどれもラクチン快適で、こんなことならもっと早くやっておけば良かった!と言うではないか。
からだを刺したり焼いたりなど恐ろしくて、ピアスすらできない私は、時代に取り残された気分だった。そして聞いているうちに、どうして整形がダメなのか、だんだん分からなくなってしまった。

2011年3月26日 (土)

揺れる揺れるあのことをああ漏らしそう

「時実新子なんか一冊もないわ」
駅なかの大型書店の詩歌コーナーで、後方からの声に思わず振り向いた。元川柳大学のH子さん。びっくり!川柳の本は少ないですね・・・と別れる。

昨日、今日と、なつかしい心おきない人々と、久しぶりの晴れ間のようなときを過ごす。

2011年3月25日 (金)

沈丁花かなしむことはたやすくて

朝のカフェで、入口の段差に躓いて転びそうになりながら入ってきた男性。
コーヒーに手もつけず、ひらいた紙をぼんやり見ている。
離婚届だった。じっと見つめたままだった。

これから仕事に行き、何事もなかったようにふるまうのだろうなぁ。
それでなくても気持ちの落ち着かないこの状況下で、呆然とした背中がいまにも崩れそうで、ちいさく「がんばって」と呟いて店を出た。

2011年3月24日 (木)

光射す方へ花芽も羽も手も

終刊号となりました「くねる」を発送しました。
2、3日たっても届かない方は、kunerisut@yahoo.co.jp までご連絡ください。
まだバックナンバーも多少残部がありますので、お読みになりたい方もご連絡ください。

 痛点を辿って春の風になる  街子
 風を売る男が立っている岬  よしこ
 夕焼けが冷めないうちに逢いましょう  凛
 よく笑うこわれはじめているらしい  桐子

これまでお読みいただいた皆さま、ありがとうございました。

2011年3月23日 (水)

荒れそうな青いインクで書いている

今月から、くらげ句会の会場が変わることになった。
いつからか「きくらげさん」と呼んでくれた、チャーミングな酒屋さんに予約に行く必要がなくなったのは、ちょっとさみしい。
新しい会場の手続きに行ったら、「カイゲツクカイさま」と呼ばれた。ん?私以外に人はいない・・・カイゲツ・・・海月!「クラゲクカイです」とさらっと言えばいいのに、訂正しそびれてしまった。
窓口の美しい女性は、意中の人と水族館へ行って、「ねぇ、カイゲツだって~」と言って恥かしい思いをするかもしれない。そのとき、前に窓口に来たマスクのおばちゃん、教えてくれたらよかったのに!と恨まれるだろうな・・・。あぁ・・・。

2011年3月22日 (火)

春の鼻ホットケーキを恋しがる

食べたいのではない。
あの匂いを嗅ぎたい・・・。
鼻もこの春がやるせないのだ。

2011年3月21日 (月)

声あげてひとり笑ったあと けむり

2011年3月20日 (日)

こんなときだからさくらさくらさくら

早咲きのさくらがひらいた。
雨よ、今年は花を落とさないでほしい。

2011年3月19日 (土)

黒い靴あつまる春の玄関に

祖母の十三回忌法要。
馬酔木が咲き、沈丁花の香る春の庭。
親類縁者が寄り合い、こころを合わせて祈る。
流れる経に、さくらもほどけそうだった。

2011年3月18日 (金)

張り裂けた胸からこぼれ落ちる声

2011年3月17日 (木)

雪雲をかかえて浅く笑いあう

だれもが、黒い雲を抱えている。
呼びかける人、沈黙する人・・・立ち上がる人、待つ人・・・
どちらも考えに考えた末の尊い選択だと思う。

夫が被災地へ2週間派遣されることになった。
震災の経験もあるので、お役に立てるだろう。
まずは、しっかり送り出したい。


2011年3月16日 (水)

三月の雪 声にならないかなしみへ

2011年3月15日 (火)

そっと立つ震えやまないこの島に

2011年3月14日 (月)

最後だとわかっていれば手を そして

2011年3月13日 (日)

いまもどこかでだれかが泣いて青い星

2011年3月12日 (土)

海のほんとうを知っていたかもめ

2011年3月11日 (金)

映像が頬を伝って流れ落つ

阪神淡路大震災を思い出しています。

私にできることは、なんだろう。

2011年3月10日 (木)

その先にきゅうと電車の泣くカーブ

句会の兼題に「窓を開ければ」というのがあった。
実際の窓も、想像の窓もいろいろ開いてみた。たのしかった。
うちのリビングの窓を開くと・・・タイトル句。せつない路線です。

2011年3月 9日 (水)

白い雲 あした死ぬかもしれないし

句会場へ向かう電車の中で、メールを受信。席題は「雲」。
車窓から、どんよりした春空の雲を眺め、ひとり吟行気分。
春の雲はどこか長閑で眠気をさそう・・・花粉症の薬のせいかな?

2011年3月 8日 (火)

生えてきたようにならんで春の墓地

つくしを摘みに行きたいなぁと思う。あく抜きをして、お酒とお醤油で煮るとおいしいんだよねぇ。
でも、何しろ花粉症だから・・・翌日寝込むのを覚悟で行かねばなぁ。
花粉症さえなければ、もっと春まみれになれるのに・・・。

2011年3月 7日 (月)

青空へはみだしてゆく青いペン

書店のバーゲン本コーナーをのぞくのが好きだ。好きな作家の本を見つけたりすると、ものすごく得した気分になる。
先日買った本は、だから安くなっていたいたというわけではないと思うが、誤植が多くてびっくりした。「買った負けた」などと言うわかりやすい誤植ばかりで、「くねる」並みで笑えた。

先日読んだ、ある方の句集(書店で購入)には、1句だけ句が重複していた。どちらかというと地味な句だったので、見落とされたのだろうか?

この種の“見つけた!”のある本は、なんとなく親近感を感じて好きになる。

2011年3月 6日 (日)

うわ言のように呼ばれてみたいです

美術館のキュレーターの方のお話から。
作品の評価基準は3つ、①イノベーティブ(革新性)、②オリジナリティ(独自性)、③作者のよろこびが感じられるもの。既視観がないということはとても重要と言われた。
川柳においても、①、②はよく言われるけれど、作者のよろこびの感じられる作品というのは新鮮だった。

ごくたまに、偶然のようにことばと出会えたり、探し求めたことばと出会えて、そんなよろこびを含んだ作品が生まれることがある。たしかに。
他の誰かの作品からも、作者のよろこびを感じ取ってみたい。

2011年3月 5日 (土)

黄水仙 コロナビールはラッパ飲み

こころばかりのお礼の品を買いに行く娘につき合った。
緑色の大好きな人なので、緑のものを買いたいという。デパートの上の階から緑色を探しながら下りてくることにした。候補にあがったものは。リラクゼーションコーナーから、ミントの香りのボディソープ。緑の箱に入ったチャイ。調理用品、食器コーナーのスチーマー、薄緑のガラスコップ。あとは・・・シビラの手袋(バーゲン!シビラの緑色は若々しくて上品)、タイツなど。
結局、地下食料品コーナーで、ほうれんそう入りのパスタとパスタソース(蓋に深緑の布がかぶせてあった)の、おいしい緑に決定。
こんな贈り物選びもたのしい!

2011年3月 4日 (金)

黒い実を食べた小鳥の眼のひかり

友人が、高校を卒業した娘から手紙をもらったと見せてくれた。

おかあさん、離婚してくれてありがとう。
離婚してくれたから、おとうさんのことも、おかあさんのことも好きでいられました。

・・・それが分かるようになったのね・・・。

2011年3月 3日 (木)

あいされているのか こわされているのか

今年はお雛さまを出しそびれてしまった。
なんだか後めたい・・・。旧暦で祝おうかな・・・。

2011年3月 2日 (水)

三歩ほど遅れてついてくるこころ

電車の中で女子大生(?)の会話。
「いちご狩り行こうや~!」
「行こ!たのしそうや~!」
「なぁ、夏はあぶないとこ行こうや~」
「行こ、行こ!ぜったい行こ」

・・・行ったらいけません。
でも、あぶないとこって、どんなとこかな?
いちご狩りに行く子たちだもんね・・・。

2011年3月 1日 (火)

桃缶の重さ わたしに似る娘

法事の「粗供養」や「志」やらを買いに行く。
H百貨店のしきたりアドバイザーさんは、実にてきぱきと対応してくれたが、漢字の筆順がどれもこれもめちゃくちゃだった。例えば口という字は、左下の角から一筆書きのように書く。
漢字は、もはや記号扱いである。

D百貨店のお客様サービス窓口の女性は、話し方や仕草が優雅で見とれてしまった。映像をややゆっくり再生しているようで、まばたきさえも丁寧このうえないのであった。

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