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2011年9月

2011年9月30日 (金)

沈黙の受話器のむこう藁燃える

一方的に語る電話。
なにも言わない電話。

つながる電話。
伝わらない電話。

ほっておく電話。
ほっとする電話。

乾かないまま、九月の電話。

2011年9月28日 (水)

つまんない毎日だわと桃転ぶ

私には、めくるめく運命が待っている・・・と、ピーチ姫は信じていた。
窮屈な白い網のドレスを着せられて、暗い箱に入れられても、物語の始まりは不安なものよと夢を見ていた。
スーパーの棚から一番に取り上げられたときは、ほ~らやっぱり選ばれたわ!と全身の産毛が逆立った。
ところが、不思議な匂いのするとてもしずかな場所に連れてこられて、もう3日もたつ。時おり、その不思議な匂いの煙に包まれて甘い匂いは台無しだし、チ~ンともの哀しい音がタネまで響いてくる。
なんか違うわ。ぜったいに違うわ・・・。大きく首を振った拍子に、転がってしまった。もっと暗くてしずかなところへ。

2011年9月27日 (火)

こんにゃくは踊り足りない顔である

腰が痛くて目が覚めた。
イタタ、イタタ・・・お百姓仕事は、ほんとにたいへんだ。

朝の窓からカレーの匂い。
どこかの家で、夕べのカレーを温めている。
学校へ行く前の子どもが食べているのかな?
夕べのカレー、別もののおいしさだもんね、あれは。

うちの昨日の夕飯は、おでん。
上から卵やらちくわやら載っけられて
こんにゃくはちっとも踊れないのでありました。

2011年9月26日 (月)

田の畝は父のさいごの手紙だろう

稲刈りデビュー!
実家のムラでは、数軒の農家でコンバインを共有して稲刈りを手伝い合っている。今年は、台風の影響で、稲刈りスケジュールが変更になり平日の今日になった。夫が仕事でダメ。夫の弟もダメ。息子もダメ。父は術後のリハビリ中の身でダメ・・・突然、私に白羽の矢が立った。役に立つとは思えないが、ご近所任せにするわけにもいかず顔を出すことに。
長靴を持っていないので、ジーンズにスニーカー、カールおじさんのような麦わら帽子に、稲アレルギー対策のマスクで田に降り立った。
コンバインがまわりやすいように、田んぼの四隅を鎌で刈り取るよう命じられる。鎌を使うの初めて・・・刃の形がうつくしくてしばらく空にかざしたり、風を切ってみたりしてあそぶ。
稲を株ごとつかんで、ザクザク切る。「一息でザッと手前に引いて切るんや」背後から父の指導が入る。勢い良く引いたら、刃が足に当たった。「ズボンはいてなかったら足切れとる。もっと両足開いて」(ヒィ~)「稲をつかむ手が逆」(ヘェ~)「もっと下の方切る」(ヒャ~)・・・絶え間ない指導の合間に笑い声が入る。(クッソー)中腰がキツイ。腰を落としてしまうと、うんこ座りになって作業できない。また笑っている。(クッソー)
それでも、なんとか今年の稲刈りがおわった。いつもに増して、ほっとした。見込まれて、来年も声がかかったらどうしよう・・・。

川柳をはじめたとき、新子先生の教室で、生徒の選のあとのボツ句から先生が佳句を抜かれるのを「落穂ひろい」と言った。稲刈りあとの田んぼを丹念に見て歩き、稲の穂を一本、一本拾いあげる。「落穂ひろい」とは、なんとぴったりの呼称だったのだろうと実感した。

2011年9月25日 (日)

咲くまでの息止めていた曼珠沙華

酒場語録

・いい女はね、女の中にオッサン2割、少女2滴 (S乃さん・ライター)
な~るほど。逆も真なり。いい男は、おばちゃん2割、少年2滴!
でもね、この少女2滴がなかなか曲者。もともと持ってれば、割合を調整するだけで済むけど、無いと困るのよね~。目薬みたいに売ってないから。

・継続よ、継続。つづけることしかないわ (M花さん・染色作家)
やっぱりどの世界もそうなんだ。
近ごろ、つくづく川柳もそうだと思う。文芸なんていうのは、勉学というよりはどっちかいうとスポーツに近いと思う。

2011年9月24日 (土)

秋の夜をみずうみと月あいしあう

舞台の真ん中にぽたぽたと水が落ちてくる。「・・・あえいうえおあお 水音になるまで あえいうえおあう 水音になるまで・・・あえいうえお、あお・・・」うつろな声の呪文のようなつぶやきから、舞踏×川柳「風の受胎」は始まった。
からだを通して出てくることばには、表情がある。太くなったり細くなったり、透明になったり濁ったり、尖ったり丸くなったり。声に出す川柳・・・新鮮だった。

舞踏上に広げられた、白いくしゃくしゃの和紙・・・あれはきっと森の奥のみずうみ。月明かりに、ちいさく揺れながら光る水面は・・・、あぁ、あいしあっていたのね、月とみずうみは・・・。

ことばから生まれたあたらしい物語、その物語からまたあたらしいことばが生まれる。終演後、駅裏の大衆酒場で呑みながら、ことばの輪廻みたいなことを思った。

2011年9月22日 (木)

川はもうことばの外へ流れだす

来年の予定1号が入る。
川柳の予定だったのがうれしくて、雨のなか手帳を買いに行く。
今年は、淡いグリーンだったけど、来年はぐっと渋く金茶にした。

薄日が差してきました。
しずかで、つめたくて・・・取っ組み合いの喧嘩のあとみたい。
(したことないですけど・・・)

2011年9月21日 (水)

握りしめると粉々になるきっと

母と妹の夢をみる。
言うつもりもないことを、はげしくぶつけていた。
目が覚めると、ざんざんの雨。しばらく眠れず。

起きたら、久しぶりに母から電話。
あまりのタイミングに動揺してしまった。

それにしても、雨と風。
今年は、稲刈りがまだ終わっていないのに、
稲が倒れてないかしら。

2011年9月19日 (月)

かあさんの地図に柿の木みかんの木

自他共に認める方向オンチ。
方向オンチは、もちろん道を教えるのがヘタです。
方位や距離の認識に弱く、目印を頼りに動いているからだそうです。
ここダーッとまっすぐ行ったら、角にパン屋さんがあって「田舎パン」がおいしいの、そこ左。ちょっと行ったら、柿の木のある家があって、犬みたいに大きな猫がいて・・・。
わからん?・・・だから、私に聞かないでください。

2011年9月18日 (日)

えんぴつを離す 舟がきましたね

バックストローク大会、ねじまき句会と、名古屋川柳ツアー敢行。
このところ「選」についてあれこれ思いをめぐらせていたことに、答えをいただけた。

バックストローク大会参加は、3度目。初回は正直、好みではないかも?と思ったけれど、なぜか2度目もチャレンジしたくなった。3度目は心もちわくわく参加した。大人になって、山葵やみょうがのおいしさが分るのに近いかもしれない。
懇親会も、日ごろ接点のない方々の多様な川柳観に触れ、皆さんしっかり自分の川柳を持っておられるのだと感じ入る。ついでに、懇親会場の呑み放題のビールが、ピッチャーのあやしいビールでなく、よく冷えたビンのモルツだったのは大変喜ばしいことだった。幹事さん、すばらしい!

ねじまき句会は女子会となり、名古屋名物(?)「あげまんぼう」(あんこ饅頭をアメリカンドックのように揚げたお菓子)を頬張りながら、ガールズトーク炸裂。バックストロークのボツ句もねんごろに合同供養をすませた。

2011年9月15日 (木)

輪を閉じるように仔猫の最期かな

草原句会@京都から、娘の忘れ物を届けに下宿へ。
近所の書店は5階建てでいろいろなジャンルの本が充実していたのに、2階にぎゅぎゅっと縮小され、なにもかも中途半端な品揃えになっていた。ショック!!

行きの電車で雑詠用にタイトル句を詠んでいたら、Rさんからメール「席題は猫です」。
たま〜にこういうことあり。

2011年9月13日 (火)

百枚のまぶたひらいて薔薇になる

夕べも今夜も、実家から歩いて帰宅。
残念ながら、ふくよかな美しい月を背にして。
ふと足もとを見ると、わたしの影が前をゆく。
お月さまのくれた影が、手を引くように私を運んでくれる。

2011年9月11日 (日)

トーキョーの右半身を嗅いでいる

なつかしくて、あたらしい匂い・・・。

匂いの好みは個人差が大きくて、遺伝子の近い人の匂いほど不快に感じるのだとか。
満員電車や人ごみで(うっ・・・)となったとき、遺伝子が近い・・・と、変に観察してしまう。
苦手な納豆のにおいも嗅ぐたびに、どこかに相通じるものがあるかも?と気になって仕方ない。

さて、明晩は満月ですよ。

2011年9月10日 (土)

スティングと溶け合う秋のガラス窓

夕暮れに、散歩のラブラドールを自転車で追い越した。
ドスッという音と、「大丈夫っ!」という女の人の声。
ふりむくとラブが側溝に落ちていた。
のっそりと恥ずかしそうに上がってきたラブ。
苦笑いのような表情がおかしい。

秋にはSTINGがいい。いや、ほんまにいい。
STING 「Desert rose」
http://www.youtube.com/watch?v=5ECFEJFl1LA

2011年9月 9日 (金)

川柳思えば あしたうまれる月

私の向かいたい川柳の方向のひとつに、俳句の池田澄子さんがある。
日常を素手で掬いあげ、ほらこんなにおかしい・・・とみせてくれる。おかしくて「あっ」と声が出たり、口元がゆるんだり、ときに目頭が熱くなる。

  湧く水の流石に飽いているらしく

  般若波羅蜜多甘そう涼しそう

  永き夜の可もなく不可もなく可なり

  冬うららか海豚一生濡れている

  春風や言葉が声になり消ゆる

  向き合うて久しき天地ゆりかもめ

  百日紅の花へ昇りて水が死ぬ

  横向けばあなたが見えて秋の風

  頬杖の風邪かしら淋しいだけかしら

  本当は逢いたし拝復蝉しぐれ

最新句集「拝復」より、今日の10句を選んでみた。夏から秋への変わり目に沁み込んできた句のよう。
各章のおしまいには「俳句思えば・・・」の句が置かれている。

  俳句思えば霞に暮れて朧月

            (「拝復」 池田澄子 ふらんす堂)

  
  
  

2011年9月 8日 (木)

紫の薔薇の微熱を抱いている

Dscn1947 紫の薔薇を贈られる。
・・・速水真澄はいた。私にも(笑)

棘を毟られた薔薇は、どこか不安げに、薔薇のプライドで顔を上げて立っている。

2011年9月 6日 (火)

空もまだ心が決まらないらしい

秋を感じた朝。
夏の雲と秋の雲が入り混じって、空は混雑していた。
みかんの香りが、突き抜けたような空の青を待っている。

2011年9月 5日 (月)

嵐くる しずかにくるう桃の種

睡眠がまだ狂っていて、真夜中に目が覚める。
かといって、本を読んでも文字が流れていってしまう。
風の音を聴くしかない、夜。

2011年9月 4日 (日)

礼拝堂きのうもあすも遠くして

帰宅したら大荒れのお天気。避難勧告地域に見慣れた地名・・・心配しています。
わが家は、台風娘も京都に戻り、いつもの静かな日常です。

今回の旅は、北欧デザインに触れるをテーマに、ストックホルムとヘルシンキへ。航空券とホテルのみ手配しての個人旅行。地図の読めない母娘で、右往左往しながら、寺院、旧跡や美術館、工場、ショップなどを訪ねてきました。(またしても、おじいちゃんの住宅エコポイント旅行券)

体力には自信があったのに、ローラー作戦のように街を歩きつくして見てまわる娘に、最後は腰も膝もガタガタ・・・。なかなかハードでありました。

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