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2011年9月 9日 (金)

川柳思えば あしたうまれる月

私の向かいたい川柳の方向のひとつに、俳句の池田澄子さんがある。
日常を素手で掬いあげ、ほらこんなにおかしい・・・とみせてくれる。おかしくて「あっ」と声が出たり、口元がゆるんだり、ときに目頭が熱くなる。

  湧く水の流石に飽いているらしく

  般若波羅蜜多甘そう涼しそう

  永き夜の可もなく不可もなく可なり

  冬うららか海豚一生濡れている

  春風や言葉が声になり消ゆる

  向き合うて久しき天地ゆりかもめ

  百日紅の花へ昇りて水が死ぬ

  横向けばあなたが見えて秋の風

  頬杖の風邪かしら淋しいだけかしら

  本当は逢いたし拝復蝉しぐれ

最新句集「拝復」より、今日の10句を選んでみた。夏から秋への変わり目に沁み込んできた句のよう。
各章のおしまいには「俳句思えば・・・」の句が置かれている。

  俳句思えば霞に暮れて朧月

            (「拝復」 池田澄子 ふらんす堂)

  
  
  

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