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2014年2月 1日 (土)

よく笑う毀れはじめているらしい 

動物園のゲートの前は、すぐに横断歩道。いっしょに出てきた子ども会の団体であふれ、一瞬母を見失った。

母は妹の手を引いて、横断歩道を渡り終えようとしている。大慌てで追っかけた。

さっきも猛禽類のところで白い梟に見入ってしまい、母とはぐれて叱られたばかりだった。

迷子になるのは、いつも私。母は妹と手をつなぎ、その手を絶対に離さない。

横断歩道の信号は、母が渡り終えるときに赤に変わっていた。飛び出した私は、二人乗りのバイクに撥ねられた。

母が私の名を叫ぶ。ひっくり返ったバイクのタイヤが回っている。大人や子どもが集まってくる。母が私を抱き起こす。だらんと垂れた頭から血が滴る。破れた白いタイツが真っ赤に染まる。

サイレンが近づく。「救急車が来た!」の声。「お姉ちゃんの靴持って、ついて来なさい!」母が妹に怒鳴った。

私が母に抱かれて、妹がついてくるなんて初めてだ。妹が叱られるのも初めてだ・・・。

そんなことを思いながら、取り囲む群衆の少し上から眺めていたような記憶がある。

40年ぶりの小学校の同窓会。向かいに住んでいた西田君が話しかけてきた。「俺さ、ずっと不思議に思ってたんだけど・・・」、あの事故のことだった。

「頭から血流して、おばちゃんに抱かれてさぁ、おまえ、なんか笑ってるみたいに見えた・・・」。

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