« 掬おうとするとやぶれるてのひら | トップページ | 鼻のない象のながいながい夢 »

2016年6月11日 (土)

スミレ座「風の系譜」

舞踏と演劇をシームレスに行き来する、スミレ座の公演「風の系譜」。

7月9日(土)19:00〜、7月10日(日)15:00〜 
イカロスの森(神戸市灘区) 予約:¥2,000 当日:¥2,500
予約は、tel: 090-9880-0785  mail: arayan.710.ya@kdp.biglobe.ne.jp

今回は、母子心中未遂というテーマで、老女のひとり言を川柳にしました。耳にする音につられてことばが…、そのことばにことばがつられて…。
前回の「風の影」の作品、鳥と人の無音の交信も使っていただけるのだとか。どんな構成になるのか、たのしみです。

  風の影

細い声出す細い木の上

つめたい耳をくすぐりたくて

 

 わたしはだれを待っていたのか

 わたしをだれが待っているのか

 

ひかりの声は耳をこぼれて

風の声なら骨へと伝う

 

 かすれるように小鳥の羽音

 かえるところのあるさみしさは

 

なんど昏れても閉じないまぶた

線路のそばの窓のない家

 

 かかとのひびが首までのびて

 わらってしまうこわれてしまう

 

ごみなのかしら鳥なのかしら

呪文のようにひとつの名前

 

 尖った月のカタコトのうた

 ノドのホトケにカタカナ刺さる

 

水のおもての虹をなぞれば

濡れて汚れてあたたかな羽

 

 ことばににげる両足両手

 だまっているとねじれるからだ

 

ながれるようにすれちがい

さまようようにまた出会う

 

 わたしを生んだ人のにおいを

 思い出すのはなぜでしょう

 

夜に抱かれて眠る一人へ

とおいとおくのくちばしひらく

 

 夜に抱かれて眠る一羽へ

 ふかいふかくの耳かたむける

 

« 掬おうとするとやぶれるてのひら | トップページ | 鼻のない象のながいながい夢 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 掬おうとするとやぶれるてのひら | トップページ | 鼻のない象のながいながい夢 »

無料ブログはココログ