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2016年10月 7日 (金)

器を書く

教室の生徒さんからの質問でよくあるのは、どうして一読明快じゃダメなんですか?というもの。分かりやすい句がよくないわけではない。説明、報告句だと「そうですね」「そうですか」で終ってしまう。読み手が自分に重ねたり、ふくらませたりする余地がなくて心に響いてこない…と思うのだけど、そこを伝えるのは難しい。たぶん、川柳の読みをつづける中で、あ〜、このことか!と腑に落ちる句と出会って実感できるのだと思う。

Eテレ、「達×達」で、映画監督の西川美和さんと、「いきものがかり」のソングライター水野良樹さんが対談していた。水野さんが、歌詞になるべく多く書かないように、器を書くようにしていると仰っていた。(器の)中身は分かり合えないから、共感が広く届かない。受け手が自分のことばだと思ったとき、一番届く。たとえば、NHK朝ドラ「ゲゲゲの女房」主題歌にもなった、「ありがとうと伝えたくて〜」は、「ありがとう」だけだからこそ、誰もの「ありがとう」に届く。と、そんなことを話されていた。

多くの人に伝わること、共感を呼ぶこと、言わば大衆性を求める方にはおすすめだったけど、また再放送あるかしら。

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コメント

「そうですか」「そうですね」・・自分の句に当てはめてみました。
「そうそう」と納得する句ばかり。桐子さんの言わんとすることは、よくわかります。でも、「器」を詠む句は、難しい。優しそうで難しい。
悩む毎日。ピカソやマチスの絵を真似しても描けないのと似ている。
今の自分から一歩も2歩も先に進まねば・・・。
でもこんな暗闇から、先に何か見えて来るかも・・知れない。

こんばんは。
私もいまだに、また言っちゃってる〜!!が、よくあります。
器、器…と削ぎ落とし過ぎて、伝わらなくなることも。
暗闇もだんだん目が慣れてきますので、そろそろ参りましょう。

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