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2018年11月24日 (土)

ソウル市民

青年団「ソウル市民」、「ソウル市民1919」(作、演出 平田オリザ)を連続で観る。2本目は、同じ俳優さんがまったく別の役を演じていて、最初こんがらがってしまった。

「ソウル市民」は、日韓併合を翌年に控えた1909年ソウル(当時の漢城)で文具店を経営する篠崎家の一日を描く。「ソウル市民1919」は、その10年後の3月1日「三・一独立運動」の日の篠崎家。
ダイニングルームで交わされる家族、使用人、客人たちの会話から、人種や階級差別と偏見が流れでる。そこに悪意はなく、相手を思いやるような言葉にも差別意識が含まれている。

平田オリザさんは、差別そのものを突きつける描き方をしない。あくまでも、当時の一家庭の日常風景を描くことで、根深い無意識の差別意識を浮かび上がらせる。静かにこわい演劇だった。まさかここで?という唐突な終り方も、いかにも終っていない、終らない感じがした。

終演後、おじいさんが、「この芝居は一体なにが言いたいのですか?」と隣りのおばさんに訊いていた。「外で独立運動が起こっていることも知らないで、日本人の家の中では、映画やら相撲興行の話でわいわい言って、オルガン弾いたり、みんなで呑気に歌ってたってことじゃないですか」と説明されていた。

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コメント

観に行けたんやね。チケットはすでにソウルドアウト。

随分前だけど、
アイホールで「ソウル市民」を観た時のこと。
舞台って、主となるやりとりをする人がいて、
それを見ている人がいて、それで進行すると思っていたけど、
その時は同じ舞台で家族がそれぞれあちこちで喋っていて、
日常って、そうだもんね。おもしろいやり方だなぁって思ったよ。

そうそう、開演もいつの間にか人が出て来てて
ゆるゆるっとはじまるのよね。
で、あの同時にあっちもこっちもしゃべるのがリアル。
初演が26歳のときっていうのが、驚くね。

青は徹夜明けで、4時間仮眠しただけだったけど、
2本ともまったく眠くならなかったって。

すばらしい作品だね。
ソウル市民は、5部作らしいからあとのも観たいわ。
いつもは、アフタートークがあるんだけど
今回なくて残念だった。

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