2017年11月17日 (金)

水曜日の手紙

素掘りのトンネルの先に、そのむかしは漁港だった海。そこにしばらく「水曜日郵便局」が立つ。私の水曜日を送ると、だれかの水曜日が送られてくる。見知らぬたった一人のだれかへの手紙は、川柳にも似ています。

「鮫ヶ浦水曜日郵便局」に手紙を書きませんか?詳しくは、こちら。ただし、今日は金曜日なのでおやすみです。水曜日にご覧ください。

2017年11月15日 (水)

シャンデリア

ジムのポルドブラの緊急代行がスマホに流れてきた。ユン先生、風邪でもひかれたかな。

今日は総仕上げのはずだった。ポルドブラは、振り付けは練習曲でレッスンして、通して踊れるようになってから仕上げの曲に合わせる。練習のあいだ、いつも仕上げの曲を勝手にイメージする。
今回、私の予想では、Bruno Mars 「Talking To The Moon」だった。
実際は、Sia 「Chandelier」。大はずれ。
それにしても、人形が踊ってるみたい……。こういう舞踏系の身体能力高いの、すごく好き。ことばのない表現でいちばん好き。

2017年11月13日 (月)

黄昏のゆめ

急に冷えたせいか、異様にねむい。仕事にならないので夕寝をする。目が覚めて、夢をメモしてまたねむる。

蓋付き碗の蓋をとると、中央に団子状のもの。なんだろ?と見ていると、一本、二本と足が動きはじめる。蟹だ、仰向けの蟹だ。手にしたスプーンで、思わずお腹を潰す。…夢占いによると蟹は母性を表すらしい。なんてことだ。
露天風呂に入っていたら、男性が入ってくる。見覚えがあるが思い出せない……。眼鏡だ。この人はいつも眼鏡をかけていたはず……!!!ムンジェイン!そうだ、間違いない。あいさつした方がいいかな…?何語で…?…混浴風呂に入る夢は、気持ちが浮ついているらしい。なかなかすごい浮つき方だ。
青に、ムンジェインさんは眼鏡の方が断然いいねと言ったら、「お風呂に入るときはしゃあないやろ。てか、ほんまに見たみたいに言うな」と嗜められた。

2017年10月10日 (火)

老ける

眼鏡を買いに行く。外用の眼鏡は、富士山で転んでレンズに傷がついたのでレンズ交換。(余談だが、左肩打撲も整骨院に通うはめに。富士山、高くつきました。)
もう一つ新調することにして、青にいっしょに選んでもらう。
声美男の品のよい男性がしずかに丁寧に接客してくれて、3点まで絞る。順ぐりに試着。「これがいちばんフツーのおばさんぽいね」「ぜんぶフツーのおばさんですけど」という私たちのやりとりに、声美男氏は吹き出しもせず全力でフォロー。「いえ、そうですね。そちらがなんと申しますか、一番ナチュラルで、眼鏡が主張しないと申しますか…」。店員魂にほだされて、いちばんおばさんぽいのを購入。

それから、最近気になっていた星占いダイアリーを書店に見に行く。「あー、天秤座がない!」「下の棚!」「あー、天秤座がない!」「あるやんか!なんで子どもみたいに、すぐ、ない、ない言うの!」。叱られるなんて……。
そして、帰宅。エレベーターホールで両手に買い物袋を下げた私に、小学生の男の子が、「一つ持ちましょうか?」と言ってくれる。「ありがとう、大丈夫です」とふっと見ると、右手を三角巾で吊っている。運動会の練習で骨折したのだとか。そんな状態の子に労られるなんて……。わたし、どこかで玉手箱でも開けました?

2017年10月 8日 (日)

詩集の季節

詩の解説を読む。「…献呈された詩人の名前があったとおぼしい夏が切り取られていたり…」。夏が切り取られ?夏?夏?…頁の誤植と気づくまでの、えも言われぬどきどき。詩集の夏って、いいなあ。春と、秋と、冬だけの詩集って、なんて素敵なんだろ。

2017年9月20日 (水)

濃厚

今年は、うれしいこともかなしいことも、とても濃い年なのですが、この9月の濃厚さときたら…。富士山以降も、書いて、会って、笑って、飲んで、泣いて、飲み過ぎて、観て、書いて、読んで、書いて、読み合って、読み合って…と、ばたばた。

取り急ぎ、お知らせだけふたつ。
石部明「THANATOS」。出来上がりましたが、まだ発送できていません。もうしばらくお待ち下さい。今月中には、お届けできるかな?というところです。
葉ね文庫(大阪中崎町)の「葉ねのかべ」は、榊陽子さんの川柳と利便性さんの漫画です。くすっと読んで、さいごに川柳でもう一度くすっ。くすぐられたい方は、どうぞ!11月18日まで。

2017年9月10日 (日)

ロバート・フランク:ブックス アンド フィルムズ

Img_0884 美術市場で高騰したロバート・フランクの作品。展覧会を開くには莫大な保険料がかかるなどの諸般の事情により、新聞用紙に刷り出して額装せずにそのまま展示、終了後は廃棄するという、あたらしい手法の展覧会です。

 「写真にそなわっていなければならないものはひとつ。今、この瞬間の人間性だ」ーロバート・フランク

“今”をとらえたフランクの写真には、ぴったりの展覧会でした。
切り取られた一瞬の生が、いつか必ず生きている死者になる写真…。写真は、そうか…そうだ。
9月22日まで。会場は、デザイン・クリエイティブセンター神戸。

2017年9月 7日 (木)

雨ニモマケテ風ニモマケテ

頂上は踏めませんでした。

5合目からスタート。富士宮ルートで、7合目には平均的なペースで到着。山小屋泊。いつでもどこでも眠ることだけには自信のあった私が、まったく眠れない。
ご来光目指して、夜中の1時30分に霧雨の中へ出発。真っ暗闇の中、足元だけを照らしながら無言で進む。八甲田山雪中行軍の様相。ずるずる滑る。友人が外国の山で滑って肩を骨折し、救助ヘリに130万円かかった話を思い出す。雨風が強くなる。冷たい。苦しくなってくる。知人に聴いた満州引揚げの話や、砂漠で迷子になった話を思い出す。山を登っている感じがしなくなってくる。地球以外のところに落とされた3人が、無我夢中で歩いているような…。
明らかにペースが落ちてくる。まだ8合目にも辿り着いていない。これで登りきれるのか?と不安に思い始めたそのとき、岩に滑って転んでしまった。その拍子に急に気分が悪くなる。しばらく様子をみるも無理だろうという判断で山小屋に戻ることに。戻るのがまたたいへん。私だけ足元がおぼつかない。「桐ちゃん、出した足をきちんと踏んでから次の足出して。次の足出すの早すぎ」「イメージはなまけもの」…青のときどき意味不明なアドバイスにも、突っ込む気力がない。
何とか小屋に戻ったものの、濡れた人は布団スペースへ立ち入り禁止で、雑魚寝の床に転がる。冷たくてとても眠れない。時間つぶしに、鳥ブリーダーさんのHPを見て鳥の性格や寿命、価格を研究。すこし気がまぎれる。
夜が明ける。雨は止みそうにない。青と夫はふたたび頂上を目指すと言い、私は下山を選ぶ。結局、青と夫も、8合目で引き返してきた。ガイドさんも含め、下りてくる人から風が強くて危険だと言われたらしい。

夜、海鮮居酒屋で反省会。「お天気だけは仕方ないよね」と言うと、「え、天気なん?悪天候でよかったな」と青。(キッツー)海釣りの時の船酔いといい、三半規管を鍛えるように言われる。8合目では、「桐ちゃん、大丈夫かな?」「あしたのパンのことでも考えてるやろ」という会話がなされたという。ただのヘタレ?悔しい!!でも、もう富士山はいい、と今は思っている。一年も経てば忘れるかもしれないけど。……お産か。
ところで、居酒屋は魚がどれも美味!さすが駿河の海。生シラス、海藻、まぐろ、金目、かさご、めひかり…。 わさび、お茶も結構なお味。ご機嫌な、反省会でありました。

2017年9月 4日 (月)

富士山

あした、富士山に登る。

日ごろ、ジムで踊っているだけで、ウォーキングすらしていないのに、いきなりの富士山。
ちょっと心が弱っていたんだ、誘われたときは……。忘れていました、9月は川柳繁忙期なこと。
まあ、せっかくなので、たのしみたいと思います。ご来光も拝めますように。

2017年8月23日 (水)

黒い雨

川柳教室のSさんは、広島市出身の80代。Sさんの語るあの8月6日は、悲惨とか恐怖ということばでは到底収まらない。

きのうSさんが、あの日を句に書いてこられた。「黒い雨」と書かれていた。
「黒い雨」は、原爆の代名詞にもなっている言葉で、その一語をもって原爆の悲惨さは伝えられる。けれど、Sさんから聴いたのは、もっと具体的でなまなましくて、息苦しくなるような惨状だった。
「黒い雨」を使わないで、Sさんのことばで書いてください。記憶と向き合うのは辛いし、一句にするのは難しいと思いますが、何とか書きのこしてくださいとお願いした。「一句はのこさんといけんと、思うとります」。いつもやさしいSさんの目が、鋭く光った。

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