2017年6月26日 (月)

更地濡れゆくデーモン閣下の頬

ねじまき句会、題詠「頬」。

歯が1本抜けたみたいに、建物がなくなる。風景がちょっと間抜け。
差し歯みたいにしばらくしたら、それなりに馴染む新しい建物。街も肉体みたい。
この街は、人で言うと60代くらい。だから、今の私には、ちょうどいい感じ。

2017年6月22日 (木)

いじわるばあさんはつくづくいちじく

つづきの会、雑詠。

いちじくの木を見なくなった。いじわるばあさんも、いなくなった。いじわるばあさんというのは、痛快で自覚のあるいじわるばあさん。自分ではいいおばあさんだと思っている、自覚のないいじわるばあさんはいる。

2017年6月21日 (水)

#イマソラ#ヒトリ

つづきの会兼題「記号」。

今月のつづきの会の宿題は、雑詠5句と題詠「記号」5句だった。
句会や勉強会は、2句出しのところが多い。せいぜい3句。たとえば記号で考えていくと、まずは具体的な記号を思い浮かべる。文字記号、地図、標識、天気、音楽などなど…。それから記号を比喩として使ってみたり。そんなこんなで2句できあがる。5句となると、そこからさらに発想が広がりました。たとえば、匂いや音も記号だとか、死もひとつの記号になるん じゃないか…とか。
句会や勉強会をされるみなさ〜ん、題詠5句っていうのも、たまにはいいですよ〜。ま、常に5句、10句書いて2句選べばいいんですけどね。

2017年6月 2日 (金)

その手がしなかったかもしれないこと

ねじまき句会、雑詠。

きのう、近所の美容院の軒先のライトにツバメの巣を見つけた。今の家に住んで十年になるのに、知らなかったなあ 。大きめのお茶碗くらいのちっちゃい巣。いかにも都市部のツバメって感じ。親鳥(たぶん)も小ぶりで、なんとなく頼りなさ気。
夜は、竜巻注意報が出て暴風雨になって、「ちょっとツバメ見てくる」と言ったら、「ぜったい桐ちゃんの方が危ない!ツバメを見に出かけた老女を風に飛ばされた看板が直撃って、明日のニュースになる」と止められた。老女って〜〜?!
今朝、見たら無事だった。よかった、よかった。しばらくは、ツバメ経由で出かける。

2017年5月31日 (水)

知っている痛みのように剥くバナナ

俳句の句会で、「中2病ぽい」という評をいただいた句。わはは、ほんま、ほんま。
さらに、「もう少し繊細なくだものだと、完璧な中2病」。ほんま、それな。
呼名するとき恥ずかしかったわ〜。

2017年5月28日 (日)

桐の花めったに笑わない姉が

今日は、はじめて俳句の句会に参加させていただきました。

初夏の句を3句と、会場周辺での吟行句1句、席題「紅花」の5句を出して、ぜんぶ混ぜこぜで清記。9名、45句から6句選。
日ごろ、季語としては使っていなくても季語の入った句はたくさん詠んでいるのに、季語として意識すると使いづらい… 。季語に貼り付いているものが、どうも邪魔になる。川柳では、どっちかと言うと、ことばに貼り付いているものを剥がして、新しい使い方をしたいと思っているからかな。ま、まだ1回では分かりませんが。
評のポイントは、川柳と大きくは変らなかったけれど、メンバーが若くて句材も仕立ても読みもとにかく自由。川柳では若い、若いって言われるけど、トシを感じましたわ〜。

タイトル句は、初夏で詠んだ句。俳句には「めったに笑わない弟」で佳句があるとか。検索してみましたが見つかりません。どなたかご存知の方いらっしゃいましたら教えてくださいませ。

2017年5月24日 (水)

一瞬迷子片手だけ濡らすとき

とうとう夢の中でも迷子になった。

どうしても駐車場に戻れない夢。大きなショッピングモールのようなところへいっしょに行ったのは、新聞の文芸欄担当のH女史。すたすた先に歩くのを見失ってしまった。まず迷い込んだ家電量販店でエアコン売場の店員に話しかけられて、ピンクのうさぎの風船と粗品をいただく。こんなのもらってる場合じゃないとそこを出ると、次はイベントスタッフの楽屋らしきところ。何人かがダンスショーの練習をしている。大きなバッグや着替えが床にいっぱい散らかっている。踏まないように通り抜けて、反対側の扉から出る。薄暗くて人の居ない家具売場を抜け、赤と黒の激しい前衛作品の展示された美術ギャラリーを抜け……、歩けど、歩けど駐車場のサインが見つからない。やっと店員さんを捕まえて尋ねたら、かなり距離がありますよと、外壁に沿ってゆるやかな坂をずんずん上ってゆく。あ、ピンクの風船がない。どこで飛ばしてしまったのだろう?それにしても遠い……。

起き抜けから、つかれておりました。

2017年5月19日 (金)

さらしくじらのこころの細い夜

つづきの会 雑詠。

さらしくじらを酢みそで食べたい。ふた口だけ食べたい。私以外、食べる人がいないので、買うとぜんぶ食べないといけない。この句を書いてから、かれこれ十日あまり断念し続けている。

2017年5月18日 (木)

父のいない父の畑に父の豆

京都番傘句会 兼題「お父さん」。

12日に記事について、山田ゆみ葉さんが取り上げてくださいました。→おしゃべりな風
「伝統川柳」と書くと、何をもって伝統川柳と言うのかと突っ込まれそうな気がして、そこは「私の思う伝統川柳」なんて、ちょっと保険かけといたのですが…かかってなかった。て、て、て、定義…。
えと、まず、私が思う伝統川柳は、日々の暮しや風俗を客観的に捉え、人情の機微といったものを描き出し、三要素「穿ち」「笑い」「軽み」を含み、共感性、大衆性を大事にしているイメージです。伝統というと語感的にはカビ臭さが漂いますが、現代、今を書きとめるものと思っています。人の暮らしの基本や感情、もっと言うと生きることの本質的なものはそう変らないので、そこが伝統川柳の難しさではないかと感じています。そこで、新しいことを、新しく書くのは、私の日ごろ書き方よりずっと難しいのです。
水府さんが「本格川柳」を提唱された経緯につきましては、ご教示いただきありがとうございます。伝統川柳を進化させるべく名付けられたのですね。
水府さんが「本格川柳」と名付けられたことは存じていましたが、正直、違和感を感じていました。「本格中華」「本格消臭」「本格舞妓体験」…ほんとうの本格は本格と名乗る必要がないので、なんとなくうさん臭い気がして(水府さん、すみません)、「伝統川柳」の方がしっくりくるので使いました。批判的な意図など毛頭ございません。ただの勉強不足でお恥ずかしい限りです。

いや〜、ありがとうございました。
前にも書いたかもしれませんが、亡くなられた渡辺隆夫さんはきちんと突っ込まれる人でした。日ごろ、何を発信してもあまり反応のない川柳界で、隆夫さんの言葉には丁寧な反応があって、それについてみんなが考えるきっかけになりました。隆夫さんの大きさと思います。ほんとに素敵な方でした。
えと、なので、答えになっていなかったら、またどうぞ突っ込んでやってください。

2017年5月12日 (金)

信心やから九条葱のぬるぬる

京都番傘句会「信じる」軸吟。

一年ぶりに京番さんへ。去年は、電車の人身事故で焦ったので、早めに家を出る。
十三駅から女性専用車両に乗ったら、おじさんも乗込んできた。車掌さんが「ここは女性専用車両なのでご協力ください」とお願いしたところ、「そんな決まりはないはずや!」「何を間違ったこと言うてるねん!」「阪急電車は恥を知れ!」とえらい剣幕で怒鳴る。年かさの車掌さんもやってきて宥めるも、「こんなんで電車遅らして、どないしてくれるねん!」と押し問答。ユナイテッド航空みたいになるのか?と、車両内は緊張と期待(?)が高まる。私の前の親子は、スマホを向けて撮影体制。
5分ほど押し問答して、おじさんはボックス席に座り、車掌が2人横に立ったまま電車は発車した。するとなぜか隣の車両から若いお兄ちゃんがやってきて、「おっさん、マナー違反や」と言ったからたいへん。「だれがおっさんやねん!」「俺はマナーなんか知らん!」と、また始まった。前の親子は再び撮影。
次の淡路駅に着いたら、なんと駅員さんが5人もホームに待機。お兄ちゃんはさっさと降りて、おじさんも「もうええ、もうええ、そないようさん来んでもええ」とか何とか言いながら、さいごに「男も乗ってええて、ちゃんと書いとけ!」と捨て台詞を吐いて降りた。
前にも同種のおじさんを見たことがある。もう少し、冷静でねちっこかった。女性専用ということに意義を唱えたいのかなぁ?

さて、せっかく京番さんへ行くのだから、伝統川柳を出そうと思って出かけた。私の思う伝統川柳を書いてみたけど、やっぱり付け焼き刃は通用しません。

  二段階右折で悪魔去ってゆく

「悪魔」という題があった。さっき怒鳴りちらしたおじさんは、駅でバイクに乗り換える。ちゃんとヘルメット被って、二段階右折して…。そんな気がした。

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