2017年8月21日 (月)

眼底にくらげひしめく夏の風邪

ねじまき句会。

丸山進さんにならって、題詠「顔」の出さなかった方の句をあげてみようかと思ったら、ぜんぶ同じテーマ。そうそう、これで書くぞと決めて、5句書いたのであった。いちばん、情緒的な句を出したんだなあ…。欠席選句中なので、雑詠に出さなかった句をあげる。

読みの会も、会によって進め方や雰囲気も違えば、視点や評価のポイントも異なる。なかはらさんから、うみの会といつか合同句会をしましょうという話が出た。実現したら、読みの会の合同句会ははじめてじゃないだろうか?おもしろそう!

2017年8月20日 (日)

雨雲迎え撃つウタマロせっけん

日の落ちるころに歩いていたら、音だけの盆踊りと花火が流れてきた。

ポケットには、不測の事態に備えてスマホと千円札を1枚入れている。
この千円で、夜店の金魚でも掬おうか、線香花火でも買おうか…とあれこれ思う。
ほろ酔いセット800円の看板に、足が引っ張られる。
ショッピングセンターの中も1周する。桃、スイカ、タコ…足を止めそうになる。
誘惑の多いコースを逸れて住宅街の知らない路地へ入ってみる。
家々に灯り。肉を焼く匂い。風呂の水音。虫の声…ふいに空地。
盆踊りと花火の音が大きくなる。
「もうちょっとやから、がんばろな」、おばあさんの声。
小さな犬に話しかけていた。
「明日は、雨かもしれんで」
明日は…ねじまき句会だ。大きく腕を振る。

というわけで、これから名古屋へ。

2017年8月 6日 (日)

花火のあとの空がゆるんでいる

「みなとこうべ海上花火大会」へ。

青が急に浴衣を着ようと言い出し、出してみたら腰紐がない。あー、この前の結婚式のあと、実家の和簞笥に全部なおしちゃったんだ。こんなときネットは便利。ググったら、ストッキングで代用可とあり。なるほど!古いストッキングを左右の足に切り分けて2本に。薄いし、伸縮性はあるし、ストッキングめっちゃええや〜んと着付け終了。ところが今度は浴衣用バッグがない。またしてもググって、風呂敷バッグ発見。風呂敷をくくって、バッグ状にして出発。

電車のなかでスマホを取り出したら、小さなカメムシみたいなのが縁を歩いている。扇子で払おうとしたら、今度は扇子にとまって振っても振っても落ちない。と、となりに立っていた若い会社員風の男性がすっと扇子を摑むや、手で虫を取ってくれた。無言のお助けヒーロー、スーツ仮面さまありがとう。

海の花火ははじめて。汽笛を合図に、ゆっくりゆっくり照明が落ちるように暮れてゆく海辺。

  花火の群れの幾人が死を考える  新子

一昨年の夏、「Sさんの舟で海上から花火を見ませんか?」、Rちゃんが誘ってくれたけれど行かなかった。そのRちゃんがもういなくて、私は花火を見上げている。
大きな花が、咲いて、消える。重なって咲いて、消える。音が、胸にひびく。胸より下に、ひびく。咲いて、消える。

古いBARで、ジンバックを一杯だけ飲んで帰った。店の壁には、異国の街の大きなモノクロ写真が飾られている。版画のようにも見えるのは、光と影を反転させて現像されたのだとか。光と影の反転……。「美しいものは、じっと目を凝らすと怖ろしい」…朝、読んだ石部明さんのことばを思い出した。

2017年8月 2日 (水)

片陰のすっとからだに戻る影

ただごと句は、ナチュラルメイクである。

●ナチュラルメイクのポイント
1、下地、ファンデーションは、同じメーカーのものを使用。少量を心がけ、ムラのないよう丁寧に細かいところまでなじませる。
→ モノは最小限に。韻律、リズム、見た目など、一音、一音、一文字、一文字にまで気を配る。

2、アイメイク、口紅などは、髪色に合った色を選び、控えめを意識する。
→ ことばを厳選し、全体のバランスを考慮。ぜったいに盛らない。

ジム友は、化粧品やさんで「中谷美紀のようなナチュラルメイクにしたい」と言ったところ、自然な仕上がりにする方が手間がかかって難しいと言われ、そもそもハリだツヤだとパックやら美容液やらどっさり買わされたらしい(笑)

ただごと句には、高度なテクニックとデザインセンスが必要で、そもそもみずみずしい感受性からってことか……ううっ。

2017年7月28日 (金)

曇天ずるずるたぐりたぐり八つ手

先日、「手相観」なるものを体験。

両手を差し出すや、「まあ、なんて若い手!たましい年齢は22歳です」と言われた。若いと言われて反射的によろこんでしまったが、よ〜く考えたら未熟ってことではないか。
たましい年齢的には娘の方がずっと大人で、母娘が逆転しているらしいのも、やや心当たりがあって複雑。
あれからというもの、人を見るとたましい年齢はいくつだろうか?と見積もってしまう。ちなみに、たましい年齢最年少は、新庄剛志6歳。最高齢は、藤井聡太四段106歳。

庭の隅の八つ手のところが、ほの暗い。八つ手のたましい年齢も魔女なみ。百日紅は一生更年期だし、ゆずは幼児。

2017年7月27日 (木)

ポラロイドの海へまぶた重くおもく

先日の、東京句会の結果が「川柳スパイラル」のサイトで発表されています。
私と、柳本々々さんと「誘う」の共選。それぞれの秀句を、もう一人は入選にも選ばず。選に個性が出ました。
選句には、選者の川柳観が反映されるのはもちろん。あと、選者自身がその題に対してどのように発想をめぐらせたかや、そのときの精神状態など、いろいろな要素が微妙に影響すると思う。
選句もトレーニングなので、日ごろ柳誌でも句集を読むときには、5句なり10句なり決めてとにかく選ぶようにしている。
古い句集を開くと、チェックの句に(えっ、この句?)と驚くことがある。川柳観は変化するし、社会も変化するし、わたし自身も変わる。それでもずっと好きな句、こころに響く句というのもあって、そういう句の存在に力をもらったりもする。

2017年7月25日 (火)

澄んでゆく痛みをあつめ糸瓜水

先日、子規庵を訪ねた折のあいさつ句。

書斎のガラス戸の向こうに、立派な糸瓜が垂れていた。わたしもしばらく眺めた。あの気散じな姿に、少しは痛みがやわらいだのだろか?
句会の雑詠に出してみたけれど、無点句であった。

2017年7月24日 (月)

真鍮の把手のついている地名

小津夜景さんの句集「フラワーズ・カンフー」の出版と田中裕明賞を祝う会へ。
こういう場の経験が少ないのでよく分かりませんが、形式張らないあたたかな会でした。それがそのまま、小津さんの俳句界のポジションのように感じられました。
小津さんは、だいたい思い描いていた通りの方でしたが、すべてを見通すような、すべてを吸い込むような瞳が、「高墨」という葡萄を思わせました。
例によって駅から会場の方向が分からなくて、交差点で密かに「俳人を探せ」開始。いた、いた、いた!俳人オーラが出ている女性発見。A4の紙を手に、道を尋ねておられる。こっそり尾行して会場へ着いたのでした。

翌日は、川柳スパイラル東京句会。
若手歌人、若手俳人、句会慣れしていない初々しい柳人+ 初々しくない(ふてぶてしい?)柳人若干名。川柳人は、作品の句意や仕立てに既視感ということをよく言うけれど、評の既視感ということを自身のことばに痛感しました。読み、評のみずみずしいこと。もちろん作品も。タイトル句は雑詠で、出作者冥利に尽きる読みをいただけた作品。
例によって、会場案内の駅から1分に油断。「柳人を探せ」も失敗。迎えに来ていただくはめに…恥ずかしい。 あと、川柳スパイラル東京が、「Senryu Spiral Tokyo」 …「Soup Stock Tokyo」に変換されてスープカレーが食べたくなる症状をなんとかしたい。

2017年7月19日 (水)

電池残量チェッカーの針振れて蝉

川柳の書き方はそれぞれで、句会などでメイキングが明かされることがある。
「ことばの川柳」「ことば派」と呼ばれる書き方があるけれど、ほんとうにことばから書くんだ…と少々驚いた 。とても重い内容の句が、ファッションコーディネートのように語られたせいでもある。

タイトル句の「電池残量チェッカー」。これは、友人と川上弘美の小説「センセイの鞄」の話をしたときに、電池残量チェッカーエピソードを思い出して使ってみたくなった句材。私はほとんど、モノや、ことからの発想で書いてきた。
句材としてのことばに、ことばを合わせていく、つないでいく書き方は、たしかに無限で、思っても見なかった世界が立ち上がるおもしろさも感じる。
出来上がったものに実感が生まれる感じなのかな…。ことばからの書き方も一通りではないだろうし、とにかく書いてみないと…。

2017年7月18日 (火)

隙間なく触れ合っている海と闇

うみの会、兼題「海」。

神戸であたらしい句会がスタートしました。

神戸港開港150年の海の日、「うみの会」は「読み」の句会です。
きっかけは、またしても酒の勢い。樋口由紀子さん、妹尾凛さんと、神戸新聞のHさんと川柳とは別件で集まった折、当然、川柳の話にもなり、そのときはすでにかなりジョッキをあけており、クイーン・エリザベス号くらい気が大きくなっており、やっぱり句会!、そうだ、句会!日本一怖い句会!それだー!と意気投合。そして、かなり大雑把な三人は、メールのやりとりだけで開催日を迎えたのでした。
歌人1名、俳人2名を含む14名。選も意見も大いに分かれて、刺激的だった。
印象に残ったことはまた後日書くとして、私の句はどうも俳人好みであるらしい…。

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